VOLK RACING G025 LTD.
モータースポーツシーンをルーツに持つボルクレーシングには「理由のあるライン」という譲れないデザイン美学が存在する。それは単に美しさだけではなく、ホイールとして必須となる強さや軽さを実現するためのデザインであり、カタチ。最新の解析技術を駆使して生まれるそのカタチは、機能美と呼ぶに相応しいエモーショナルかつ躍動的なデザインへと昇華される。
そんな理由のあるラインを代表するモデルのひとつが「VOLK RACING G025」。凛として美しい2×5のスポークは強度に長けたH鋼を彷彿とさせるフォルムで、極限まで細身ながらもシャープな断面形状で立体感も演出。スポークの付け根へ大胆に配置されたウェイトレスホールは、強度や剛性を犠牲にすることなく軽量化を達成し、同時にこれまでになかった革新的なデザインアクセントにもなっている。これぞまさに機能美である。
そんなG025が持つ機能美を際立たせつつ、大人感をまとう限定モデルがこの「VOLK RACING G025 LTD.」だ。G025の深い造形を浮き上がらせながら、さらに高級感も倍増させた。
このリミテッドに採用されるのは新色のプレスドブラッククリアー。フェイス天面にダイヤモンドカット処理を施し、その上から入念かつ繊細にブラッククリアを重ねるというじつに手の込んだフィニッシュだ。結果、ダイヤモンドカットならではの煌めき感をしっかりと残しつつ、ブラッククリアーの抑えが効いた艶のあるブラックに仕上がっているため、高級感と大人感を両立。仕上げがブラッククリアーなので見る角度や光の入り方などでさまざまに表情を変えるのも、このカラーの特徴だ。
煌めき感がありながらも黒であることから、G025のアイキャッチであるウェイトレスホールの存在感や先進感が際立つ。ウェル部にAMTによるモデルネームロゴが刻まれるなど、優越感も満点だ。
VERSUS VV25R
ベルサスはそもそも、ボルクレーシングというレイズを代表する王道のレーシングブランドに対して、魅せる要素にこだわったドレスアップを根幹とする。ゆえに複雑で凝った意匠や映える表面処理などに長けたモデルがその主力で、主にストリートで周囲の視線を集めることに重点が置かれて開発されてきた。
その潮目が変わったのが、「VV」シリーズの誕生からだ。細身のY字スポークと軽量化を狙ったリリーフポケットを採用した「VV21S」がその始まりで、レイズがこだわってきたスポーツというキーワードへと、軸足が変化してきた。
そんなVVシリーズの最新作である「VV25R」は、さらにスポーティさへと振り切ったスタイリングとなるのが特徴。新生ベルサスの象徴ともなりそうな予感がする。造形もフィニッシュも、さらにスペックまでもスポーティな魅せるホイールだ。
2×5のスポークは広がり感があり、その交点部に貫通した孔=リリーフポケットを配置。これによって軽量化が達成されているのはもちろん、ダイナミックなコンケイブフェイスを強調することにも成功している。またスポーク表面とスポークサイドの断面ラインに高低差を持たせているため、立体感とコンケイブの深さ感を際立たせている。スポーク先端はリムのギリギリにまで伸びるデザインで、視覚的な大径感がバツグンなのも魅力だ。
ビードシート部にローレット加工を施すなど、見た目だけでなくスペック面でもスポーツを意識した仕様となるVV25R。正統派スポーツと呼ぶに相応しいモデルだが、そこはベルサス、映える要素も抜かりない。
リム外周には特許技術、AMTを駆使したベルサスのマシニングロゴとデザインラインが刻まれていて、シンプルスポーツなVV25Rの表情に絶妙なアクセントを与えている。しかもこの部分、グラスブラック色には革新的な塗装技術であるRAP(レイズアートペインティング)によって、美しく映えるレッドの差し色がプラスされる。高級感あるレンズタイプのセンターキャップも然り。やはりベルサスの映え度は満点だ。