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ダイハツ「コペン」が150万円でポルシェ「356」に! 完全再現されたレプリカの秘策は「純正パーツ」だった!?

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

  • フロントセクションは、ほぼボルトオン装着可能
  • 茨城県のダックスガーデンのボディキットを装着。価格は150万円ほど
  • ボディキットは、リアバンパー、リアフェンダー、フィラーリッド、トランクリッドアウター、ストップランプ、ウインカー、ダミーアルミアウトレットダクトなどがセット
  • ウインカー、ヘッドライト、ボンネットセンターバー、グリルバッジはポルシェ用パーツを装着
  • 軽自動車規格内に収まっているところがポイントだ
  • 見た目は356だが、中身はコペンのまま
  • ドアの内張りは「ポールスミス」を彷彿させるようなストライプ生地に張り替えている
  • ポルシェ用のヘッドライトを装着
  • ボディキットを装着してもコペンの電動ルーフは機能する
  • ボンネットのバンドやトノカバーは完全オリジナル製作
  • ポルシェ用のホンモノのグリルバッジ
  • ポルシェのエンブレムが入ったホイールを装着している
  • ダイハツ「コペン」と、オーナーの栗山昭人さん
  • ポルシェ356レプリカ仕様のコペン
  • ダイハツ コペンがベースのポルシェ356仕様のレプリカ車両

コペンベースのポルシェ356レプリカ

1948年に登場し、最初にポルシェの名を冠したスポーツカーとして名高いポルシェ「356」。今となってはコレクションカーとしてその価値も高まり、カーマニア憧れの1台になっています。ここで紹介する栗山昭人さんは、そんなポルシェ356のスタイリングに魅せられたひとり。プレミア価格もつく高嶺の花である356の代わりに、その姿によく似たダイハツ「コペン」と出会ったことが、栗山さんのその後のカーライフを大きく変えました。

コペン用の356ボディキット

過去にもコペンベースのポルシェ356レプリカは紹介したことがあるが、そのクルマは完全なコンプリートカーという販売スタイルで、価格も約440万円と少しばかり高額なものだった。そこで、栗山さんは愛車コペンをベースにポルシェ356のレプリカ仕様を作るべく、同じコペンに乗る仲間たちに呼びかけて情報を収集した。その甲斐あって、コペン用356レプリカボディキットなるパーツを販売しているショップを発見することができた。しかも、そのボディキット価格は150万円ほどだと聞き、驚きつつも舞い上がってしまったのだそう。

ボディキットを販売していたのは、茨城県の「ダックスガーデン(DUCKS-GARDEN)」というショップだ。ポイントはポルシェ356スピードスターをモチーフにしてシルエットを大切にしているところ。さらに、面やラインのデザイン構成をコペンのボディに合わせるだけでなく、きちんと軽自動車の適合規格内に収めている点も魅力的だった。

このボディキットは、フロントセクションとリアセクションにそれぞれ分かれていて、フロントボディキットは、フロントバンパー、フロントフェンダー、ボンネット、「ミラジーノ」用ハロゲンヘッドライト、ヘッドライトベゼルなどを装着。一方リアボディキットは、リアバンパー、リアフェンダー、フィラーリッド、トランクリッドアウター、ストップランプ、ウインカー、ダミーアルミアウトレットダクトなどがセットになっている。

フロントセクションはほぼボルトオン装着が可能らしいが、リアについてはフェンダーとトランクリッドアウター、そしてフィラーリッドの取り付けにパネルボンドによる接着固定と外周のパテ埋め処理が必要になるとのことだった。

ホンモノのポルシェ用パーツも多数装着

栗山さんが実際に完成車を見たときにはコペンの電動ルーフもきちんと機能していて感動したそうだが、どうしても細かい部分で納得できない箇所があった。それはリアのアウトレットダクトで、ここは完全なダミーだが、そのダクトの飛び出しが気になったという。そこで納車直後にショップに依頼し、この部分のみボディ合わせでフラットになるよう加工を施してもらうことにした。

また、これは偶然の出来事だったが、完成したクルマをSNSにアップしていたら、ポルシェ専門のカスタムショップから“面白いことをやっているね!”とメッセージをもらい、じつは356用のウインカーがあるからプレゼントしたいというありがたい話が舞い込んだのだ。

これをきっかけにして、ポルシェ専門カスタムショップに遊びに行っては、使えそうなパーツを探すようになった。そしてこのお店を通じてポルシェ用のパーツを入手し、コペンにポルシェ用パーツを次々に取り付けるようになったという次第。現在は、ウインカー、ヘッドライト、ボンネットセンターバー、グリルバッジがポルシェ用を装着していて、ホンモノのポルシェ用パーツを取り入れてカスタムしているのが自慢ということだった。

愛くるしいルックスのコペン356スピードスター。ボンネットのバンドやトノカバーは完全オリジナル製作品。エメラルドブルーのボディカラーにオレンジ色のパーツがお洒落で映える。ちなみにボンネットには穴を開けたくなかったので、バンドは磁石を使って取り付けてある。

スタイルはあくまでもポルシェ356を目指して制作されたが、中身には手を加えずコペンのままというギャップのある仕上がりになっている。そのクラシカルな見た目に反して、現代的な走りや性能、乗り心地に快適性を備えたポルシェ356レプリカ。クラシックなスタイルと機能性を両立させた魅力的な1台となっている。

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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