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やってはいけない「マフラー交換」5例。「爆音」「落下」「黒焦げ」など本当にあったダメなカスタムをお教えします

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TEXT: 平塚直樹(HIRATSUKA Naoki)  PHOTO: AMW/photo AC

火花や炎が出るマフラー

走行中にマフラーを路面に擦ってしまい、火花を散らすクルマというのも昔はよくいた。これは、社外マフラーの問題というより、いわゆる「シャコタン」、とくに無茶な車高の落とし方を行ったことによる悲劇だ。

昔のカスタムシーンでは、「クルマの車高は低いほどかっこいい」というカルチャーが定着していた。そのため、「他人に負けない」ほど低い車高を競い合う時代だった。なかには、クルマと地面とのクリアランスが、タバコ1箱を橫に寝かせた分しかないという極端な例もあったほどだ。

とくに、安価だが性能も悪いダウンサスやショートスプリングなどを付け、とりあえず「車高を下げた」クルマの場合は、サスペンションがきちんとストロークせず、段差などでマフラーが路面にヒットしやすい。

もし、走行中にそうなると、マフラーに穴があいたり、マウントから外れて前述の「ゆらゆら」系と同様、落ちてしまうこともある。また、路面とマフラーが接触し火花が散ると、火災の原因にもなりかねない。

さらに、昔のチューニングカーなどには、レース専用などの大径サイレンサーを付けたり、触媒を外すなどで、排気ガスの抜けをよくするカスタムを施していたクルマもいた。なかには、例えばホワイトボディの車両で、リアバンパーのマフラー周辺が黒く変色していたクルマも見かけた。これは恐らく、「抜けがよすぎる」マフラーにより、不燃焼ガスが多く出てしまい、リアバンパー部が汚れてしまったためだろう。

また、同様のカスタムにより、レーシングマシンさながらにアフターファイヤーを出すクルマもあった。それを繰り返すと、エキゾーストパイプやマフラー、触媒が燃えて、交換する羽目になる。最悪は、炎がバンパーに延焼したり、車両全体に燃え広がる可能性もないとは言い切れない。

こうした車両は、レースなどに参戦するサーキット仕様車に多いイメージもあったが、公道でそうした車両を走らせるのは危険。だが、こうしたクルマも、今ではあまり遭遇しなくなった。その意味で、当時は、かなり「ゆるい時代」だったといえるだろう。

ちなみに、アメリカには、意図的にマフラーから炎を出す「アフターファイヤーキット」なるものも存在した。その昔、こうした製品もネットなどで話題となったが、最近ではあまり聞かなくなった。あくまでウワサだが、当時、装着車両の燃料タンクにアフターファイヤーの炎が燃え移り、車両火災事故が起こったため、販売が中止されたという話も聞いた。

事の真偽は不明だが、火花や炎が出るカスタムは、クルマはもちろん、周囲にも迷惑をかける可能性が高いことは確かだろう。

車検に通らないマフラー

デザインはバッチリ、排気音もうるさくないし、走行性能も問題ない。だが、そうした社外マフラーでも、車検をパスできるかどうかは別。せっかくお気に入りのマフラーなのに、車検に通らないケースもある。
ご存じの通り、社外マフラーに関する規制は、現在かなり強化されている。とくに2010年4月1日以降に製造された車両に関しては、マフラーを社外品に交換する場合、従来からの近接排気騒音値に加え、加速走行騒音値もクリアし、国土交通省の指定する「事前認証」を得ている製品でないと装着できない。

そうした製品は、マフラーのサイレンサー部に「性能等確認済表示」が刻印された金属の認証プレートが付いているかどうかで分かる。プレートには「JQR」「JARI」「JATA」のいずれかの確認機関名が刻まれるほか、識別番号やエンジン型式も表示されている(JASMAロゴが入っているケースもある)。そして、これらの表示があるマフラーでないと、現在、車検をクリアすることはできない。

ちなみに、この認証プレートは、2010年3月までの生産車両に対応する「JASMA」プレートとは異なるので注意が必要。また、車検では、マフラーの排気音量だけでなく、最低地上高なども法規に定められた基準をクリアしなければならないので、とくにローダウン車は気をつけたい。

このように、社外マフラーに関する「痛い」エピソードは、その昔はたくさんあった。ただし、今でも、きちんと法規に対応した製品ではなかったり、取り付けなどをちゃんとしないと、同じようなケースに遭遇することはありうる。十分に気をつけて、愛車のカスタムライフを楽しんでいただきたい。

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