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「ミウラ」「カウンタック」「ストラトス」はガンディーニの作でした! オートモビルカウンシル2024で「追悼展示」が急遽開催

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 武田公実(TAKEDA Hiromi)

ガンディーニの卓越したデザイン力を示した作品たち

ランチア ストラトスHF ストラダーレ(1975)

ランボルギーニ カウンタックと並ぶ、マルチェロ・ガンディーニの代表作。くしくも同じ1974年に正式発表されたのが、WRC(世界ラリー選手権)での覇権を唯一最大の目的としたランチア「ストラトス」である。

同じくガンディーニ作品であるコンセプトカー「ストラトス ゼロ」とまったく異なるスタイリングは、「アウトビアンキ A112ランナバウト(1969)」コンセプトで試行されたデザインを応用したもの。ラリーを闘うマシンとしてのポテンシャルを大いに高めることに成功した。

ディーノ308gt4(1974)

「ディーノV6」に代わって開発された3L V8ユニットを横置きミッドシップに搭載しながらも、4シーターとして仕上げられた「308gt4」のデザインもまた、マルチェロ・ガンディーニ率いるベルトーネの傑作の1台に数えられる。

もっとも興味深いデザイン手法はウェストラインが前傾して、全体として見ればウェッジシェイプなのに、ルーフだけが扁平かつ水平である点。これはガンディーニが、ランボルギーニ「ハラマ」や「ウラッコ」のデザインワークで「鍛えられた」パッケージング技術の成果ともいえるだろう。

ランボルギーニ400GTエスパーダ シリーズ2(1970)

この企画が初公開された当初に出品がアナウンスされていたアルファ ロメオ「モントリオール」に代わって、大会直前に展示が決定したというランボルギーニ「400GTエスパーダ」。

1968年ジュネーヴ・ショーでデビューしたV12フロントエンジンモデルは、ジャンパオロ・ダラーラの設計、デザインはもちろんガンディーニという、ミウラで名を馳せたコンビが作り上げたもので、ともに1967年に発表されたベルトーネのコンセプトカー、ランボルギーニ「マルツァル」およびジャガー「ピラーナ」という2つのガンディーニ作品を下敷きにデザインされたとみられている。

なお今回展示されたのは、1970年のブリュッセル・ショーで初公開された「シリーズ2」とのことである。

ちなみに、この「In Memory of Marcello Gandini」展には残念ながら展示されることなく終わったアルファ ロメオ モントリオールだが、ヘリテージカー販売コーナーにて、通常めったに売り出されることのないモントリオールが今回は珍しく2台が出品されていたことから、会場全体を見渡せば、筆者を含むこのモデルのファンにとっても満足すべきガンディーニ追悼展となったことだろう。

くわえて、マセラティのメーカーブースでは「クラシケ」として、ガンディーニ作品として知られる4代目「クワトロポルテ」が展示されていたことも付け加えておく必要があるだろう。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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