ランチア ストラトスHFゼロ(1970)
こちらもプロトタイプモデルで、ガンディーニデザイン全開の宇宙船のようなシルエット。実際に走行可能で、現在も存在している。ランチア ストラトスとして市販化されたのは有名だ。
アルファ ロメオ モントリオール(1967)
数は少ないものの、アルファ ロメオもデザインしていて、代表作はモントリオールだろう。アルファ ロメオのテイストにスーパーカーのエッセンスをさりげなく入れているあたりのセンスはさすがだ。
ルノー 5(1984)
スーパーカーのような飛び道具的なデザインの印象が強いものの、実用車をデザインさせても才能全開というのを知らしめたのがサンクだ。直線基調の台形シルエットはコンパクトカーの新たなる可能性を示した。
シトロエンBX(1983)
実用車かつ日本でもヒットしたという点で注目なのが、こちら。直線のみで構成されたボディシルエットは超未来的で、Cピラーに付くダクトの処理などは往年のスーパーカーのエッセンスも垣間見られるなど、常人には理解しがたいデザインではあった。それゆえに斬新でヒットしたとも言える。
シボレー テステュード(1963)
アメ車もデザインしていて、こちらはデザインプロトタイプとなる。アメ車自体、憧れもあるのか、イタリアンカロッツェリアにデザインを依頼した例はけっこうある。コルベット的なシルエットで、丸みを帯びたラインが特徴。カメのようなので車名はラテン語で亀を意味する単語となっている。ベルトーネ時代の作品で、同社が倒産したため、このテステュードやすでに紹介したゼロなどが続々と競売にかけられているのは寂しいところ。
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以上、主な所をかいつまんで紹介してみた。このほかにもガンディーニらしいデザインのクルマたちはたくさんある。あまりのアクの強さから1990年代以降はカーデザインではあまり作品を発表しておらず、電車やトラックを手がけていた。また、日本車をほとんど手がけていないのも、そのデザインエッセンスゆえか。いずれにしても奇才であり、巨匠でもあるガンディーニが亡くなったのは残念である。