ボディカラーにロイヤルブルーをチョイス
そして、鬼才フランコ・スカリオーネの最高傑作と称されるオリジナル版ティーポ33/2ストラダーレのデザインエッセンスを現代に昇華したエクステリアについて、イタリアの文化と美をこよなく愛してきた内野氏は「美しいイタリアの青い空を想起させる」という自身の言葉どおり、ボディカラーには上品なロイヤルブルー、ライトとブレーキキャリパーなどのディテールには、マッチングカラーのレッドを選択した。
いっぽう、ティーポ33/2ストラダーレのスタイルを現代に昇華したものとされているインテリアについても、内野氏のこだわりは存分に活かされることになるという。
美しいデザインのキャビンは、上質なグレーのアルカンターラ生地のシートとインナートリムで構成される。また、軽量スポーツペダル、ダークブラッシュ仕上げのアルミフットレストで飾られることになるという。
2024年3月、内野氏はイタリア・ミラノを訪れ、アルファ ロメオ本社のデザインチーム「ボッテーガ」との実りあるミーティングを繰り広げたほか、ミラノ近郊の街にしてアルファ ロメオの聖地でもあるアレーゼの博物館「ムゼオ・ストーリコ・アルファ ロメオ(アルファ ロメオ歴史博物館)」を訪ね、同館のアイコンでもあるスカリオーネの元祖ティーポ33/2ストラダーレを自らの愛車のデザインにインスピレーションを求めるがごとく検分。さらに、これまで「4C」や「ジュリアGTAm」など現代アルファ ロメオのスーパースポーツを愛用してきたという、アルファ ロメオとの絆についても語ったとのことである。
そして内野氏は、ミラノとアレーゼでの体験を踏まえてカスタムオーダーするクルマの構成を再確認。自身の新たな愛車では、21世紀の高貴なイタリアンスポーツを先取りするとともに、第二次世界大戦前から綿々と引き継がれてきたブランドの伝統にリスペクトの想いを表現することにしたというのだ。
日本が世界に誇る「ものづくり」のリーダーが選んだ33ストラダーレが、果たしてどんな仕上がりで日本に降臨するのか……? また、内野氏以外にも新生33ストラダーレをオーダーする日本人愛好家が存在するのか……? 好奇心は尽きないのである。