「AC5フローフォーミングホイール」はBMWの大型SUV専用に開発
放たれるオーラが、さらに強く、スパルタンなものになったと感じられるエクステリアは、もちろんその基本シルエットにこそ変更はないものの、ACシュニッツァーのエアロダイナミック・コンバージョン・キットによって完成されたものだ。このキットの内容は、フロントスプリッター、フロントサイドウイング、リアルーフウイング、リアディフューザー用フィンによって構成されるもので、それらのコンポーネントはすべて、高速走行時のダウンフォースを増大させるという確かな機能を持つ。
さらにボディにはシルバーの専用エンブレムが与えられ、外観からでもひと目でACシュニッツァーの作品であることがBMWのファンには認識されるだろう。
標準のホイールと組み合わせて使用するスペーサーは、トレッド幅を前後ともに20mm拡大し、ハンドリングを最適化する。装着されるホイールは、こちらも最新世代となる「AC5フローフォーミング」。バイ・カラー、もしくはグロッシー・ブラックの2タイプから選択が可能な23インチ径だ。
ベースとなるXMも同様に23インチ径のホイールを組み合わせるが、ACシュニッツァーはBMWの大型SUV専用に開発されたもので、デザインは従来のダブルスポークの進化型ともいえる斬新なもの。センターの五角形のハブキャップと、そこから放射状に伸びるダブルスポークは、非常に印象的な新しいダブルY字デザインとなった。タイヤサイズはフロントに295/35ZR23、リアには335/30ZR23が選択されているが、これはXMが採用する275/35R23、315/30R23と明確な違いがある。
パワーユニットのシステム出力は最高出力で751ps、最大トルクでは900Nmに向上。約100psのエクストラを得たパワーを受け止めるフットワークにももちろんACシュニッツァーの手は及んでおり、前後で20〜25mmのローダウンが実現するスプリング・キットが、よりダイナミックなドライビング・エクスペリエンスを提供する。史上最強のMに挑んだACシュニッツァー。彼らの存在はBMWファンの中ではもはや欠かすことのできないものなのだ。