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新型「Eクラス」のPHEVは、バーゲンプライスの998万円から。メルセデス・ベンツの本気がうかがえる「Sクラス」級の走りとは

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TEXT: 西川 淳(NISHIKAWA Jun)  PHOTO: Mercedes-Benz Japan

「重すぎ」と「軽すぎ」の贅沢な悩み

戦略プライスのE 350 eから試した。静かにゆったり動き出す風情はもはやSクラスに近い。5mのサルーンとは思えないほどに重厚感もたっぷり。電気モーターのトルクを上手に制御してエンジン出力と協調させている。結果、加速の力強さとスムーズさは天下一品だ。それでいてカントリーロードでは軽快な走りをみせた。後輪操舵と相まってその動きは車体の“短さ”を十分に感じさせてくれる。そこはなるほどEクラスらしい。

高速道路でも試す。優れた静粛性としなやかな重厚感に満ちたクルージングはやはりSクラスを走らせている感覚に近い。重いクルマ造りに歴史的に長けたブランドだけあって、重さがドライバーの敵になることがない、むしろ味方になっているのだ。

果たしてここまでSクラス寄りの重厚な走りをEクラスに求める人がいるのだろうか?  などと贅沢なクレームを心に書き留めつつ、おそらくは人気のグレードとなるはずのディーゼルエンジンを積んだE 220 d ステーションワゴンに乗り換える。

試乗会なのでもちろんラゲッジには何も積まれていない。つまり空荷だ。だからだろうか、30km/hを超えてからの低中速域で妙にゴツゴツとした印象があった。タイヤの影響もあったかも知れない(ちなみにタイヤの種類をオーナーが選ぶことはできない。全部で6銘柄の用意があるという)。

70km/hを超えてくると、ゴツゴツとした印象が急に消えてなくなった。ディーゼルパワートレインによる加速は爆発的ではないものの力強く、それゆえコントロールしやすい。ディーゼルとはいえ4気筒なのでノーズの動きは十分に軽やか、ステアリングフィールも良好だ。いかんせん踏み込んだ時のエンジン音は発電機のように野暮だけれど、ボリュームだけはなんとか抑えられた。低回転域で十分力強い高速クルージングの走りはディーゼルならではだ。

これら2台からガソリンISG搭載のE 200に乗り換えてみれば、そのかったるさにまずは驚く。それでも踏み込めば必要十分な力を出して加速フィールはあくまでもなめらかだ。しかも低速域からの乗り心地もいい。前輪のさばきにはちょっとCクラス的なグレード感もあって、Eクラスとしてはやや物足りないとは思うものの、半時間も付き合ううちに十分馴染んできた。高速クルーズの安定感、安心感にも文句はない。

とはいえその動的フィールのみをいえば、E 200はちょっと軽すぎで、反対にE 350 eでは重すぎる。個人的にはちょうどその真ん中のEクラスが欲しい。遅れて導入されたE 300がそれに当たるのだろうと、早く試してみたい気分でいっぱいだ。

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