さり気なくカスタムしてR34を楽しむ
「GT-R」を得意とする全国のショップを訪問し、そこに集うR濃度の高いユーザーに、GT-Rへの愛情を思い存分に語ってもらいました。今回訪れたのは、昨今GT-Rマーケットで存在感を高めている三重県の「CREWCH(クルウチ)」。紹介するのは、歴代スカイラインを乗り継ぎ、憧れのGT-Rを手に入れた鎌家康幸さん。NISMO製エアロなど多用してスタイリッシュにまとめていますが、フロントマスクはノーマルのままという理由とは?
パフォーマンスには大満足! 好調を維持したい
ケンメリ(4代目/C110型2ドア)、ジャパン(5代目/C210型4ドア)、R32型GTS(8代目/2ドア)とスカイラインばかり乗り継いできた鎌家さん。その後、必要に迫られてミニバンに乗り替えたが、「やっぱりスカイラインがいい」と8年前に返り咲いた。「これが最後、どうせ買うなら憧れのGT-Rを」と、第2世代と呼ばれるRB26DETTエンジン搭載車の最後となるR34型を選んだ。
購入したのは2000年式、後期の標準車。最初はぼぼノーマルだったという外観は、まずはV-specII用のカーボンボンネットとフロント&リアディフューザーを装着し、サイドスカート/リアアンダー/LEDテールランプは定番のNISMO製をインストール。「最初から装着されていた」というマフラーは純正オプションのNISMO製と、レアなパーツが組み込まれている。
さらに、盗難防止と後方の視認性向上を兼ねるため、バックカメラはトランクのキーシリンダーに内蔵(ドライブレコーダーを装着後は使っていないそうだが)。そのほかリアワイパーは日産「セレナ」用を移植(手で支えなくてもワイパーが立てられるので洗車するときに便利!)するなど、小技もきかせている。
ホイールは初期のRAYS TE37で、ボディカラーに合わせたブルーのステッカーもお気に入り。ブレーキローターはV36型スカイライン用でサイズを拡大するなど、細部までカスタムが行き届いている。
ひとつ疑問に思ったのは、ここまで手を加えているのに、フロントバンパーは未交換。なぜ他と合わせてNISMO製にしなかったのですか? と尋ねると、
「もう歳なのであまりやり過ぎるのもあれかな、と思って控えました。ベイサイドブルーは否が応でも目立ちますから」
と笑う。これは大人の嗜みといったところか。
内装もノーマル然としているが、MFD(マルチファンクションディスプレイ)をNISMO製に、アクセル/ブレーキ/クラッチペダルも後期型のアルミ製にチェンジ。そのほか、カーボン製のバックミラーカバー、GT-Rロゴ入りのシガーソケットライター、コンソールボックス後部にR34基準車用の純正ドリンクホルダーを組み込むなどひと手間、ふた手間プラス。さりげなく自分らしさを加えて楽しんでいる。
エンジンルームはCUSCO製のタワーバー/NISMO製のエアインテーク/クーリングパネル/HPI製のラジエター程度。これにCREWCH製のECUでパフォーマンスアップをしている。
「エンジン本体には手を加えず、パフォーマンス系はCREWCH製のECUと吸排気系のみですが、十分よく走るので満足です。ほぼ、思い通りに仕上がっているので、今後は良好なコンディションをキープするだけですね」
鎌家さんにとってGT-Rは唯一の道楽。「やり過ぎず、触り過ぎず、できる限りともに歩んでいきたい」とも語ってくれた。
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