スーパーGT初心者のためのレース観戦術
2024年4月13日に岡山国際サーキットで開幕した今シーズンの「スーパーGT(SUPER GT)」。前身の全日本GT選手権から数えると今年で30周年を迎えます。その人気は国内のみならず海外でも非常に注目度の高いレースカテゴリです。そんなスーパーGTですが、観戦には行きたいけどサーキットへ行ったことがない、チケットの購入方法がイマイチわからない、などの声をしばしば耳にすることがあります。今回はそんなレース観戦未経験者の方に向けて、スーパーGTの観戦方法や必需品などをわかりやすく解説していきます。
チケットの種類もさまざま。売り切れ必至の人気チケットは早めにゲット
レース観戦と聞くとマシンのことやルール、参戦するチームにドライバー、コースの特性などの予備知識がないと観戦できないのではないか、楽しめないのではないかと不安になる方もいるかもしれない。もちろん、ルールや参戦するチームのことを知っていればより楽しめるのは間違いないが、知識がなければ楽しめないというわけではない。実際、観戦する方の中にはメーカーのファン、推しのドライバーが走っている、レース会場の雰囲気が好きなど、観戦理由はさまざま。そのためレース観戦だからと身がまえる必要は全くなく、それぞれが思うように楽しむのが正解だ。
さて、ここから本題に入ろう。まずレースを生で見るうえで何より大事になってくるのがチケット。これがなければ始まらない。購入方法はスーパーGTのサポーターズクラブ会員になりチケットを購入する方法と、一般販売で購入する方法の2つ。だが今回は初心者向けということで一般販売に話を絞って解説する。
一般販売チケットの購入方法と種類とは
この一般販売はレース開催予定のサーキット公式のチケットサービスのほか、コンビニのオンライチケット、店頭販売で購入する方法がある。チケットの発売はレース開催予定日の2カ月ほど前に行われる。スーパーGT公式や各チームから案内が出るので、SNSやオフィシャルサイトでチェックしておこう。
またチケットの種類も多く、どれを買うべきか悩む方もいるかもしれないが、おおまかに分けると指定席券付きの観戦券と自由観戦エリアチケット、ファンシートの設定がある。レース観戦は朝が早く長丁場になる。そのため初心者向けと考えると指定席券付きの観戦チケットの購入を勧めるが、値段を抑えたい方や、さまざまな場所からレースを楽しみたいという方は自由観戦エリア券でもいいかもしれない。ちなみにファンシートは席数も限られており、グッズの特典もあるので非常に人気。あっという間に売り切れてしまうので購入の際は注意が必要だ。
観戦チケット以外にもぜひ購入したいチケットとは
また観戦券の他にも、指定駐車券やレース前のマシンやドライバーに会えるピットウォーク、パドックエリアに行くことができるパドックパスなども販売されている。愛車で現地まで行くという方には事前に指定駐車券の購入をオススメする。これはサーキットによって駐車できる台数にも差があるので場合によっては近隣の駐車場を利用しなければならない可能性があるからだ。
そして何より初心者にオススメしたいのがピットウォーク。こちらも非常に人気のチケットで先着順または抽選での購入となってしまうが、至近距離でマシンやドライバーと交流でき、制限はあるもののドライバーからサインをもらったり、写真撮影を行うこともできる貴重な時間。パドックパスに比べると比較的手が出しやすい値段設定になっているというのも魅力のひとつだと言えるだろう。
季節と場所に応じて備えは変わる
ここからは、実際にレース観戦するにあたっての注意事項や現地で必要なものなどについて解説。先ほども触れたがレース観戦は長丁場。また年間8戦ものレースが開催されるスーパーGTでは、時期や場所によって観る側の過酷さも変わってくる。何より重要になってくるのが天候に合わせた動きやすい服装だ。たとえ指定席での観戦でも侮るなかれ。気がついたら驚くほど歩いてしまっているというのがレース観戦だ。筆者は最低でも年5戦は現地でGT観戦をするが、ファンシートで観戦していても気がつくと1日に2万歩ほど歩いていることがある。そのため歩きやすく履き慣れたスニーカーなどで行くのがベスト。
重要な雨の日対策と耳栓
サーキットは場所によって天候の変わりやすさも違う。よって現地の天気や気温などはまめにチェックし、雨具は常備しておこう。オススメはカッパと折りたたみ傘。とくに指定席で観戦する場合は周りにも人がたくさん座っているので、正直傘を使われると観戦の邪魔になってしまう。そこで、指定席で雨が降った場合はカッパ、サーキット内を移動する際は傘という使い分けができるといいかもしれない。
また観戦の際に必要になってくるのが耳栓だ。とくに小さいお子さまを連れての観戦や大きな音が苦手という方は必須。現地でもヘッドフォン型のイヤープロテクターなども販売されているので、実際に見てから必要に応じて購入でもいいかもしれない。また公式のロゴ入りタイプなどもあるので気になる方は現地でぜひ探して欲しい。
スーパーGT公式グッズ以外にも各チームがタオルやチームウェアなど、レース観戦をさらに盛り上げるアイテムをオンラインショップまたは現地の物販ブースで販売している。もちろんこれらを買わなければいけないという決まりはないが、会場の雰囲気を見ると絶対に欲しくなってしまうから不思議。実際にタオルやパスケースなどは持っていて損はないので、推しのチームや公式アイテムを記念に買ってみてもいいかもしれない。
これからの季節は熱中症対策が必須
とくに晴れの日のサーキットは日差しの照り返しも激しく、場所によっては雨風や日差しを避けられる場所が少ない。夏場は熱中症の恐れもあるので日焼け止めや熱中症対策などはしっかり行おう。紫外線をカットできるアイテムやキャップ、ハンディーファンなども役に立つのでオススメだ! 逆に冬場の観戦は防寒対策必須。ブランケットやカイロなどは必ず持っておこう。
また有料ではあるが公式のアプリもあり、順位やタイム、マシンの現在地などをみることもできる。確実な情報を得ることができるのでかなりオススメ。残念ながらiOSのみの対応だ。また岡山では試験的に場内限定配信アプリの運用が開始される。これが本格的に運用されれば、さらに観戦が盛り上がりそうだ。