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素敵なリバー・リゾートに潜むスカンクの罠!? 「ルート66」から寄り道してラフリンの街へ【ルート66旅_50】

素敵なリバー・リゾートに潜むスカンクの罠!? 「ルート66」から寄り道してラフリンの街へ【ルート66旅_50】

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: 佐藤 圭(SATO Kei)

ウォーター・タクシーに乗ってみよう

スカンクのせいで話がだいぶ逸れてしまったが、ホテル同士を移動する手段はもうひとつある。それは小さなボートで夜まで運行しているウォーター・タクシー。各ホテルの前に設けた桟橋から予約なしで乗船でき、私が最後に行った2019年で片道4ドルだったと思う。単なる移動手段というよりも対岸のアリゾナ州に近いところからホテル群や、透明度が高くゆったりした流れの川底にいる魚たちを眺める観光のひとつだ。

最後に、この街を作り上げた人物、ドナルド・ジョン・ラフリンを紹介したい。ミネソタ州で生まれた彼は1950年代にラスベガスへ移住し、カジノ経営を主体とするビジネスで大きな富を築いたという。あるとき自家用機で現在のラフリン上空を飛んでいた最中に、リゾート地としての可能性に目を付け小さなモーテルを購入。以降も次々にビジネスを成功させ、町の名前に自身の姓である「ラフリン」を冠し、近隣の橋や空港の建設および拡張にも多大な資金援助を行って街の発展に貢献する。なおドナルド・ジョン・ラフリンは2023年10月22日、自分が作り上げたラフリンで92歳の天寿を全うした。

ひとりの男がたった1代で築いたカジノとリゾートの街。本来の目的であるルート66から外れはするものの、壮大なアメリカン・ドリームを肌で感じられる場所だ。長く過酷なモハヴェ砂漠を越える前に立ち寄る価値は大いにある。

■「ルート66旅」連載記事一覧はこちら

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  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 佐藤 圭(SATO Kei)
  • 1974年生まれ。学生時代は自動車部でクルマ遊びにハマりすぎて留年し、卒業後はチューニング誌の編集部に潜り込む。2005年からフリーランスとなり原稿執筆と写真撮影を柱にしつつ、レース参戦の経験を活かしサーキットのイベント運営も手がける。ライフワークはアメリカの国立公園とルート66の旅、エアショー巡りで1年のうち1~2ヶ月は現地に滞在。国内では森の奥にタイニーハウスを建て、オフグリッドな暮らしを満喫している。
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