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トヨタEP82型「スターレット」で2度目のパイクスピークに挑戦! 220馬力仕様となったマシンの中身とは

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TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

  • 2023年大会の記録は、12分33秒959であった
  • インパネまわりは大きな変更なし
  • ゼッケンは2023年同様の「831(野菜?)」である
  • パイクスピークをターゲットに、タービン変更や足まわりの大幅変更などを施し、進化している
  • パイクス仕様の太いロールケージが車内を這う
  • R34 GT-R用のタービンを加工してインストール
  • エンジン自体は、前回壊れてしまったため、載せ替えている
  • フロントのカナードまわりのデザインを変更する。その雄姿は現地で確認ができるはず
  • タービンの装着などでラジエター類のレイアウトを変更し積層タイプをチョイス
  • リアウイングも変更なし。パイクスピークだともう少し大きなものを装着するのもアリだが、出力とのバランス的にはこれがベストか?
  • 全長約20kmの1本道をいかに速く走るかを競うレース。「しっかり踏んできます!」と八木選手
  • 目標とするのは、2016年のミッコ・カタヤ選手が1979年式トヨタ スターレットで出した11分42秒877である
  • 装着タイヤは普段から使い慣れているというADVAN A050となる
  • 八木敏史選手と、2回目の挑戦となるトヨタ スターレット

2024年はタイムにこだわって挑戦!

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム(通称パイクスピーク)2024の開催まであと2カ月というタイミングで、今回2回目の挑戦となるトヨタ「スターレット」(EP82/1990年式)がアメリカに向けて旅立つことになりました。参戦に向けてアップデートしたスターレットの中身とは?

世界で2番目に歴史のあるレースへ

パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライムは、アメリカ・コロラド州にあるパイクスピーク(標高1万4115フィート=4302m)という山を、誰が一番速く駆けあがるかを競うヒルクライムレースである。その歴史は古く、第1回目の大会が開催されたのは1916年(日本の元号でいうと大正5年)のことである。以後世界大戦などで未開催の年もあったが、毎年7月4日の独立記念日前後に開催されている世界で2番目に古いレースであり、2022年に100回記念大会を無事に開催してもいる。

そのコースは、パイクスピークの山に取り付けられたパイクスピークハイウェイの途中のポイントとなる標高2862mのスタート地点から頂上までの全長約20kmの1本道。これを1台ずつアタックする。ちなみにこのパイクスピークハイウェイは通常は観光道路として使用されており、スタートからゴールまでコース全体を通してタイムアタックすることができるのは決勝日のみ、年に1回しかない。

レースウィーク中は、事前の練習セッションが用意されているが、この練習走行および予選セッションも、コースを3分割して、各参加車両も3つのグループに分かれて日替わりでセクションを変えながら走行をする。つまり1/3のコースで練習走行および予選をすることになるのだ。そして走行時間も、観光道路としての営業がスタートする前となる午前5時から8時半までという、極めて限られた時間での走行となる。

また、このパイクスピークの特徴ともいえるのが、高地での走行。頂上付近では空気が薄くなっており、エンジンの出力が30%近くダウンするといわれている。出力低下の少ないEV(電気自動車)が有利ともいわれているが、その低下分を見越した超高出力のモンスターマシンも数多く登場している。さらにより空力を稼ごうと巨大なエアロパーツを採用していることも、特徴のひとつである。

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