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ロールス・ロイスが考古学調査!? 本社の増築予定地からローマ時代の遺物が出土…地元の小学生が「ジュニア考古学者」になりました

投稿日:

TEXT: AMW  PHOTO: Rolls-Royce Motor Cars

  • ロールス・ロイスの本社拡張計画にともない、2023年11月から考古学調査が行われている
  • 近隣の小学3、4、5年生を招待し、1日「ジュニア考古学者」として活動してもらった
  • 2023年11月に開始されたこの調査は、ヨーロッパ最大級の規模を誇る
  • ロールス・ロイス本社に隣接するマーチCE小学校の3、4、5年生の子供たちが、現場に招待され実際に作業を見学した
  • 生徒たちは考古学とは何か、遺跡発掘の意義と方法、過去の発見と解釈において考古学者が果たす役割についての説明を受けた

ロールス・ロイス本社の遺跡で考古学調査

ロールス・ロイスの本社拡張計画にともない、2023年11月から考古学調査が行われています。今回、地域の魅力を知ってもらうため、近隣の小学3、4、5年生を招待し、1日「ジュニア考古学者」として活動してもらいました。ロールス・ロイス本社の遺跡とはどのようなものだったのでしょうか。

地元の小学生が参加しての遺跡調査

2023年11月に開始されたこの調査は、ヨーロッパ最大級の規模を誇り、最も長い歴史を持つ独立系考古学・遺産調査機関であるオックスフォード・アーキオロジーの専門家によって実施された。グッドウッドにあるホーム・オブ・ロールス・ロイスの増築予定地で実施された詳細な考古学調査で出土した2万点を超える遺物の中には、ローマ時代の屋根瓦、人間の指紋の痕跡、動物の足跡、豚の歯、2000年以上前の陶器の破片(ポットシャード)などが含まれている。

今回は、あわせて教育活動も行っている。ロールス・ロイス本社に隣接するマーチCE小学校の3、4、5年生の子どもたちが、現場に招待され実際に作業を見学した。生徒たちは考古学とは何か、遺跡発掘の意義と方法、過去の発見と解釈において考古学者が果たす役割についての説明を受けた。

次に小グループに分かれ、子どもたちは考古学者のように、紀元前200年頃の土器をつなぎ合わせたり、その他の発見物を調べたりした。屋外では、考古学者たちが、現在のウェストハンプネットにかつて人が居住していた証拠となる道路や家などの跡を説明した。

遺物は現在、過去2000年にわたるこの地域の生活をより詳細に把握するため、さらなる調査と出土品リスト作りが進められている。初期の仮説のひとつは、この遺跡はかつて金属加工に使われていたというものだ。もしそれが確認されれば、ロールス・ロイスはイングランド南部のこの地域で、長い間見過ごされがちだった産業の伝統を受け継いでいることになる。

計画申請の準備過程を通じて、ロールス・ロイスは透明性と地域社会との積極的な関わりを重視してきた。この考えに基づき、今年後半にはこれらの出土品は地元での展示が予定され、住民たちは自分の住む土地の新たな魅力を発見することができるだろう。

AMWノミカタ

大学生の頃、校舎増設のための調査でグラウンドから遺跡が発見され、出土品を掘り出すアルバイトをしたことがある。土器や木片などがいくつか掘り出されたが、何かが出土したときの興奮と、それを絶対に壊してはいけないという緊張感を今でも覚えている。

さらに若い小学生にそのような体験を味わってもらうことは彼らのキャリアの形成においても大きな刺激になったのではないだろうか。一般的には建設現場からの遺跡の発見は厄介な出来事のひとつであろう。しかしながらロールス・ロイスはそれを逆手に取り、地域との共生に役立てている。

創始者のひとりであるヘンリー・ロイスは幼少の頃、貧困のため十分な教育を受けることができなかった。地域の問題に資金を援助して直接的なサポートする方法ももちろんあるが、このような長期的で文化的なサポートをするあたりにロールス・ロイスらしさを感じる。

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