ランボルギーニが「ISO 20121」の認定を受けた
ランボルギーニが2023年11月に開催したスーパートロフェオ・ワールドファイナルにおいて、イベント・サステナビリティマネジメントシステム規格である「ISO 20121」の認定を受けました。この規格は環境に優しいイベントを実施するためのガイドラインであり、2012年のロンドンオリンピックからの採用を目指し策定されたものです。ランボルギーニのエコロジーの方針である「コルタウリ戦略」は単に製造、流通だけではなく、イベントまでも視野に入れた広範なものであることがわかります。
「コルタウリ戦略」の新たな要素
アウトモビリ・ランボルギーニは、2023年11月に開催されたスーパートロフェオ・ワールドファイナルにおいて、環境および持続可能な活動への継続的な取り組みを実証した。
ランボルギーニはこのイベントでのCO2排出量と廃棄物の削減目標を設定し、イベント期間中に環境、品質、エネルギー、安全に関する認証機関であるテュフ・イタリアによってその効果が検証され、最終的に環境的、社会的、経済的な持続可能性の基準が満たされていることを証明する「ISO 20121」の認証を取得することとなった。
ランボルギーニ・スクアドラコルセは、2022年に開催されたスーパートロフェオ・ヨーロッパのミサノ大会においても、同じようにISO 20121の認証を取得している。主な取り組みとしては100%再生紙または行政認証紙の使用や、ケータリングサービスでの生ゴミ処理可能な食器の使用などである。とくに効果を上げたのはケータリングサービスで、提供された食料の40%以上は、持続可能な活動などに参加している地元の業者から調達され、このサービスに関わった企業は、ローマのフードバンクと提携してチャリティーのための食事回収プログラムに参加し、レースが開催された週末に回収された500食以上の食事がサン・ジョバンニ・バッティスタ教区に寄付された。
チームメンバー、ドライバー、ゲストを含む数百人が参加したこのイベントでは、持続可能性に関するトピックのトレーニングクラスや啓発レクチャーなども開催された。その目的は、不要な買い物を減らし、無駄を省くための適切な行動を伝えることである。
また、エネルギー効率を高めるため、イベントでは高効率エアコンを採用。その結果、1平方メートルあたりの平均消費電力は0.005kWhとなり、目標の0.100kWhを大幅に下回る結果となった。さらにCO2排出量を削減するために、ランボルギーニは、15台のゴルフカートと8台のスクーターを含む、サーキットでの移動に必要な電動車両をドライバーとチームメンバーに提供した。
ISO 20121取得はランボルギーニが推進する エコロジーの方針である「コルタウリ戦略」に新たな要素を加えるとともに、ランボルギーニが、地球を保護していくという約束を目に見える形で示すこととなった。
AMWノミカタ
ランボルギーニは積極的にレース活動や顧客向けツーリングイベントに取り組んでいるという認識はもちろんあったが、そのイベントでの環境負荷低減にここまでしっかりと取り組んでいる企業だとは知らなかった。些細な部分まで目が行き届く素晴らしい企業であると感じるが、彼らの「コルタウリ戦略」が広範にかつ緻密に計画され、そして責任をもってひとつひとつ前に進めていく姿は「さすが、ランボルギーニ!」と言わざるを得ない。この認証は個々のイベントについて認定されるようだが、その取り組みが各国のローカルイベントにシェアされて実施されればさらに大きな力となるに違いない。しかし当然ながらランボルギーニのことなので、そんなことはもうすでに視野に入っているのだろう。