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「SUBAROAD」ってなに? スバル車でなくても使える「寄り道ドライブアプリ」で淡路島を旅してわかった賢い使い方とは

SUBAROADは2024年2月からApple Car Playに対応するようになり、ソルテラの大画面ナビは案内も見やすく走りやすかった

ソルテラを愛用するカメラマンがSUBAROADでの旅をレポート

スバルが提供しているスマホ用ドライブアプリ「SUBAROAD(スバロード)」は、あえて「寄り道」して楽しいドライブ体験を提案してくれる独特のコンセプトが特徴です。今回は、スバルのBEV「ソルテラ」を愛車としているカメラマンの雪岡氏が、SUBAROADを使って淡路島をドライブしてきたレポートをお届け。じつは他メーカー車のオーナーでも使用可能で、試してみたくなる魅力が満載でした。

ドライブを楽しめる全20コースを用意

淡路島。東京に住んでいる自分にとっては、場所こそ知っているけど、どんなところなのかはよく知らない島です。西日本の方ならもちろんよくご存じの場所でしょう。関西の知り合いに聞いたところ、日帰りで観光に行く場所だそうです。たしかに関西圏や四国ならすぐそこですね。

今回なぜ淡路島に行ってみようかと思ったかといえば、「SUBAROAD(スバロード)」というドライブアプリに、淡路島コースがあったのと、国内屈指の人気を誇るモータースポーツである「スーパーGT」岡山開幕戦の帰り道にちょうどいい距離で観光できると思ったからでした。

SUBAROADとはその名の通りにスバルが公開している、スバル車ユーザーにドライブを楽しんで欲しいという思いを込めて作られたアプリです。他の自動車メーカーのユーザー方でも無料で使用できますが、SUBARU IDが必要になります。2024年4月現在で全20コース設定されており、そのうち石川コースは能登半島地震の影響で公開をストップしていますので、現段階で楽しめるのは19コースになります。

北海道から九州まで、SUBAROAD開発チームをメインにしながら、地域の販売店からも走って楽しいコース、魅力的なエピソードがあるところの情報を収集してコース選びを行ったとのことです。最近では岐阜コースや鹿児島コースも追加されたばかりです。ただの観光だけでなく、その地域の歴史を学んだり、スバル車の性能を感じられるワインディングなどもコースに含まれており、何度でも走りたくなるコース展開になっています。

走るだけでなくコースの歴史や見どころを聞かせてくれる

淡路島といえば、神戸側は明石海峡大橋で繋がり、そのまま高速道路を走ると四国側に鳴門海峡大橋で繋がっています。高速道路で走ればあっというまに通り過ぎてしまいますが、今回のSUBAROAD淡路島コースは、淡路島北端にある、「道の駅淡路」をスタートし、南端にある「道の駅うずしお」を目指す、走行距離111km、走行時間3時間を想定したコースになっています。

道の駅淡路でSUBAROADのアプリを立ち上げ、このコースの説明とドライブプランを確認します。基本的に経由地は設定されていますので、その通りに進んでいけばいいようになっています。途中の立ち寄り地もリストの中から追加できますので、気分によって寄り道をするのもいいかもしれません。

さらにSUBAROADは音楽配信アプリの「AWA」と提携することにより、走る場所によって聴きたい曲を選んでおくこともできます。その場所に近づくと選んでおいた曲が流れてきて旅を盛り上げてくれるに違いありません。

またコースごとにテーマがあり、今回の淡路島コースでは「神話の島を端から端まで、今昔未来をタイムトリップ」というテーマが掲げられています。SUBAROADでは単なる道案内だけではなく、このようにテーマに沿ったストーリーを聞かせれくれます。

いざスタートすると旅のテーマ、街並みや歴史の背景を男性の渋い声でポイントごとにアナウンスしてくれました。

淡路島は神話の島だったと気づかせてくれる、タイムトリップの旅

SUBAROADの案内に従って何カ所か経由地を通ったあとに向かった場所は、伊弉諾(いざなぎ)神宮です。イザナギとイザナミは日本書紀や古事記に登場し、多くの神々を生み出し、日本を作った神様とされています。そのイザナギとイザナミが最初に作った島のひとつがこの淡路島ということを初めて知りました。

コースを進んでいくと、淡路島中央付近にある洲本市の洲本城も経由します。天守閣まで登ると眼下に広がる洲本の街並みや遠くの瀬戸内や大阪湾を見渡せます。

さらにコースを進むと今度は生石岬展望台というところに寄ります。ここはかつて日本陸軍が大阪湾の防衛のために築いた「由良要塞」に残る砲台跡や赤煉瓦の弾薬庫跡などを見学できます。

淡路島という島は知っていても、このような施設があることを知る・見る。これこそがSUBAROADの醍醐味で、普段通らない道を通ってみて、そこに伝わるストーリーを聞くことで知識と経験を積むことができる。普通のドライブアプリとはひと味違う楽しみ方ができます。

そうこうしていると、今度はスバル車の性能を楽しめるワンディングを走り、海岸線沿いに太陽と海を眺めながらのドライブも堪能できます。

ゴールである道の駅うずしおは2024年4月現在改修工事が行われており、手前に代替の休憩施設ができています。そこから眺める鳴門海峡大橋や遠くに見える渦潮などが堪能できました。

撮影しながらだっため、想定の3時間よりも時間はかかりましたが、各施設をゆっくり見学や堪能したい場合は、少々長めに時間をとり、1日かけてゆっくりドライブするようにしたほうが楽しめます。

なにより他のドライブアプリと違い、遠回りをして走りも観光も楽しもうというアプリなのですから、時間に追い立てられるプランは合わないかもしれません。時間に余裕をもって楽しみましょう。

ドライブを終了すると「リワード」と呼ばれるバッジがもらえます。全国にあるSUBAROADのリワードをコンプリートするのも楽しみのひとつでしょう。

ソルテラの性能をさまざまな面から実感できた

今回は筆者の愛車、スバルのBEV「ソルテラET-SS」で、スーパーGT第1戦岡山からの帰り道に淡路島でのドライブを楽しんでみました。SUBAROADは2024年2月からApple Car Playに対応するようになり、ソルテラの大画面ナビは案内も見やすく走りやすかったです(Android Autoは未対応)。

ワインディングでのキビキビした走りとSペダルモードを使うことで、いわゆるワンペダルドライブが可能となり、市街地からワインディングまで右足1本でのドライブも快適です。運転支援や安全支援の装置も充実しており安全・安心を実感できる性能を持っています。

充電に関しても今回のSUBAROADの111km想定であればエアコンオンでも全く問題なく、コース後半のワインディングで回生ブレーキを上手に使うことでバッテリーも回復できました。

全国に約20という豊富なコースを揃えるSUBAROAD、全コース制覇を目指してみてはいかがでしょうか。モータースポーツ好きなら、スーパーGTやスーパー耐久の観戦のついでに、SUBAROADを使って観光をしてみるというのも、旅の楽しみ方が増えるかもしれません。

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