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新規格NA軽自動車が熱いバトル!「東北660選手権」2024年シーズン開幕戦をクラスごとにレポートします

東北660のイメージ

43号車 大平崇文も今シーズンから2クラスへ移ったひとりだ。最初こそハイグリップタイヤに戸惑ったが、終わってみればクラス4位に

注目のドライバーも多数参戦して盛り上がりを見せた!

新規格NAの軽自動車によるワンメイクレース、「東北660選手権」の2024年シーズンが、耐久選手権とターボGPに続いて開幕しました。宮城県スポーツランドSUGOにて2024年4月14日に行われた開幕戦には、1~5クラスを合わせて70台を超えるマシンがエントリー。4月とは思えない25℃に迫る気温のなか繰り広げられた、熱いバトルの模様を1クラスから順にレポートします。

1クラス:ベテラン大塚が貫禄を見せつけた

改造範囲がもっとも広い最高峰の1クラスは、復活組やステップアップ組が急増し大盛況。そんななか予選で見事ポールポジションを獲得したのは、フル参戦のドライバーでは最年長となる21号車 大塚 猛だ。規則の改定で4ドア車はリアドアの交換が可能(2および3クラスはNG)となり、すぐさまFRPのドアを装着し左右で約20kgもの軽量化に成功したという。

練習走行では唯一の1分52秒台をマークし、予選はさらにタイムを縮め1分52秒409を記録した。それに続くのはかつて2クラスのチャンピオンを獲得し、今年から復帰を果たした466号車 鈴木律幸で1分52秒791だ。

決勝も大塚が少しずつ差を広げていく展開で、最終的には2位の11号車 アベに約4秒の差を付けて優勝。鈴木はベストラップこそ大塚に迫るタイムを記録したものの、4番手からスタートしたベテラン70号車 村松正剛に逆転を許してしまう。とはいえドライバーとしてのポテンシャルは高く、レース慣れしたベテラン勢のなかで経験を積めば、十分にトップを狙えることは想像に難くない。

同じく1クラスへ上がった154号車 小松日高も、今回はギヤ比が合わず不本意な結果だったが、すでに次戦を見据え仕様変更に着手している。ステップアップ組の本領発揮はこれからだ。

2クラス:ダイハツ有利ながらスズキ「アルト」で石川が勝利

2クラスは2023年シーズンも好成績を収めた919号車 茂木勇輝がポールポジション。2番手はギヤ比の関係でSUGOは不利といわれるHA23アルトの200号車 石川颯人だ。

3番手には3クラスで悲願のシリーズチャンピオンに輝き、2023年の序盤からステップアップを公言していた377号車 岩塚眞澄だ。2クラスの大半をダイハツ勢が占めるなか、石川はスズキ「アルト」でアグレッシブな走りを披露しトップを奪取、0.2秒の僅差でアルトの底力を見せ付けた。全損レベルのクラッシュをしてもHA23にこだわり、セッティングを突き詰め続けてきた石川だけに、ダイハツ有利といわれるSUGOでの優勝は、嬉しさと同時に大きな自信となっただろう。

3クラス:86号車竹中が2023年の雪辱を果たす

最大の激戦区で予選を通ることすら難しい3クラスは、東北660耐久にも参戦する2号車 中田一平がポールポジションを獲得し、2位は2023年までの中盤グループから抜け出した601号車 大堀隼夢だった。

注目は3位の86号車 竹中康平だ。2023年はエンジンブローによるリタイヤでシリーズ争いからの脱落を余儀なくされたが、途中まではシリーズチャンピオン候補の一角に挙げられていた、ライバルたちも認めるテクニシャン。予想どおり決勝では竹中が上位2名をオーバーテイクし、逃した王座を目指し幸先のいいスタートを切った。

5クラスからからステップアップした463号車 村上征也は、3クラスのデビュー戦で表彰台まであと一歩に迫る4位。3クラスでは唯一のHA36アルトを駆る918号車 茂木大輝と並び、2024年シーズンの飛躍が期待されるドライバーといっていいだろう。

4クラス:2023年王者・猪又が圧巻の勝利

2023年はHA36アルトのAGSが席巻した2ペダル車だけの4クラス。東北660‏ HA36カップの2クラスのダブルチャンピオン、6号車 猪又真輝の強さはと速さは2024年シーズンも変わらず、予選も決勝も他を寄せ付けない走りでポール・トゥ・ウィンを決めた。

しかし2位の67号車 鈴木 茂は不利なはずのATながら、リアドアをFRPに変更し戦闘力を向上させている。レース経験とテクニックは申し分のないベテランだけに、易々とHA36アルトの逃げ切りは許さないだろう。

5クラス:ルーキーでも実力派ドライバーが揃い見応え充分

最後は2024年シーズンも多くのルーキーが参入した5クラスだ。マシンは1~4クラスのいずれかのレギュレーションに合致していればよく、いわば東北660の空気とレースに慣れるためのクラス。特別戦を除き4回までしか出場することができない。

ポールポジションをゲットした27号車 斉藤 俊や2番手の996号車 ヨシダケンジ、3番手で東北660耐久レースの初戦でも優勝した学生の124号車 岩崎悠人らは、東北660選手権でひとつのハードルと言われるSUGOの2分切りを果たしている。3クラスに混ざっても表彰台を狙えそうな実力派ドライバーが揃っており、今から別クラスにステップアップするであろう来シーズンが楽しみだ。

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第2戦は6月30日にエビスサーキットの東コースで開催。当日は東北660ターボGP第2戦に加え、東北660 HA36カップ第1戦も併催され、軽自動車のレースを3つも観戦できる絶好のチャンス。ぜひサーキットに足を運びこの熱気を生で体感してほしい。

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