予想落札価格の2倍を達成
しかし、高値で取引されたのはレストアされた車両だけではなかった。1927年式のブガッティ「タイプ40 ブレーク ド シャス」をはじめ、オリジナル度が高く、修復されていないブガッティが何台も予想落札価格を大きく上まわる価格で取引された。このブガッティは1927年12月2日にフェルナン・ハックによってオーダーされ、納車された。
1930年代から1940年代にかけて、「タイプ40」は現在のような特徴的な木製の「シューティングブレーク」ボディに改造された。「タイプ40 ブレーク ド シャス」の予想落札価格は10万ドル、約1580万円だったが、44万5000ドル、約7040万円で落札された。ほかにもブガッティ「タイプ57 ヴァントゥー」は、どちらもオリジナルのエンジンとボディワークを持ち、1927年のブガッティ「タイプ40 フェイク・カブリオレ」と1931年のブガッティ「タイプ40 Aロードスター」も好調な売れ行きとなった。
AMWノミカタ
ブガッティはオークションの高値更新の話題に事欠かない。2023年のRMサザビーズのオークションでは「シロン プロフィレ」が979万2500ユーロ(約14億円)の値をつけたことが話題となった。今回のモデルとは同じではないが、2022年のペブルビーチオークションでは1937年製の「タイプ57 SC アタランテ」も1034万5000ドル(約16億円)で落札されている。ブガッティのエンジニアリングの独創性、固有の美しさ、希少性はオークションの世界でも輝きを放ち、評価され続けている。