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懐かしの純喫茶風ソファを採用したクルマとは? バブルの香りが漂うインテリアにいま注目が集まっています!【カタログは語る】

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TEXT: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)  PHOTO: 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)

ワンボックスにも純喫茶風内装を採用

そのほか三菱「デボネアV」(1986年)では、22年続いた初代からモデルチェンジ、FF化されラウンジのような広々とした室内空間を得て、ゆったりとしたデザインのシートが与えられていた。シガーライターをオンにすると室内の自動換気がはじまる機能を搭載するところなども本物のラウンジ並みだった。

マツダのフラッグシップサルーンだった「ルーチェ」(1977年)にもワインレッド系のシートと内装の仕様があった。カタログにはボディカラー&シートカラーの組み合わせが載っており、写真のリミテッドではフリーズトーンモケットの表皮が使われ、赤または青の表皮色が採用されていた。

また1980〜1990年代には、サルーン系に留まらずワンボックス系などにも波及し、昭和な純喫茶風内装が展開されていた。トヨタ「ハイエース ワゴン」、日産「キャラバンコーチ」(1986年)などの当時のカタログを見返してみると「そうそう、こんなのがあったよなぁ」と懐かしく思い出されるようなページがたくさんある。

思い出したのだが、1980年代初頭に筆者の家族が当時のダイハツ「ミラ」の「キャトレ」という名の限定車に乗っていたのだが、その限定車のシートがワインレッドのモケットで、ホワイトのボディ、ブロンズガラスと、あたかも同時期の人気車、マークIIのごとき仕様だったのには驚かされた。要は昭和の純喫茶風のシートも一時代の人気から用意されたもので、時代が変わり見かけなくなったことで、懐かしく新鮮に目に映るということなのだろう。

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  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 島崎 七生人(SHIMAZAKI Naoto)
  • 1958年生まれ。大学卒業後、編集制作会社を経てフリーランスに。クルマをメインに、写真、(カー)オーディオなど、趣味と仕事の境目のないスタンスをとりながら今日に。デザイン領域も関心の対象。それと3代目になる柴犬の飼育もライフワーク。AMWでは、幼少の頃から集めて、捨てられずにとっておいたカタログ(=古い家のときに蔵の床が抜けた)をご紹介する「カタログは語る」などを担当。日本ジャーナリスト協会会員、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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