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アルファ ロメオの改名騒動のシナリオがあった!?「ミラノ」ではなく「ジュニア」で決定した背景とは?「ジュリエッタ」のときはどうだった?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: STELLANTIS/武田公実(TAKEDA Hiromi)

ジュリエッタも“ミラノ”? ミトは“ジュニア”だった?

海外での報道によると、ミラノではなくポーランドに生産拠点を置く新型車に、「ミラノ」と命名するのはまかり通らぬという判断が下されたとのこと。

しかし、アルファ ロメオは今回の改名を告示するプレスリリース内で、「イタリア政府には、新しいクルマの名前よりも重要な課題がある」あるいは「一般からのポジティブなフィードバックや、イタリアのディーラーネットワークからの支援、新型車に対するメディアの注目を集めてくれたジャーナリスト、またこの議論によってもたらされた無料の宣伝に対し、政府に感謝します」という、かなり皮肉めいたコメントを発している。

でもそこで思い出されるのが、15年前のできごと。今回の改名騒動については、ある種の既視感を覚えておられる向きもあるかもしれない。じつは、2009年12月に発表されたジュリエッタも、デビュー直前に「ミラノ」→「ジュリエッタ」へと急遽切り替えられたといわれているのだ。

実際、2009年下半期ごろの海外自動車メディアでは「Alfa Milano」と描かれた化粧プレートを付けた白いジュリエッタの広報写真がすでにリークされており、その状態でご覧になった方も少なくないと思われる。

しかも「ミラノ(Milano)」と「トリノ(Torino)」の頭文字を合わせたネーミングを与えられたという「ミト(Mi.To)」についても、じつは正式発表の直前まで「ジュニア」名で発売されるという噂が、特にヨーロッパのスクープ系自動車メディアではかなり確度の高いものとして報道されていた。

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これはあくまで筆者の私見、あるいは邪推にも近い想像ながら、今世紀初頭から始まった一連のアルファ ロメオ命名騒動も併せて考えると、どうやら今回もアルファ ロメオの巧みなPR活動にしてやられた感が、プレスリリースの端々に見え隠れしてしまうのである。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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