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車検をできるだけ安く済ますには? ユーザー車検の方法と費用を、自分で整備・車検を通したことのある業界通が解説します

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: photo AC

  • ディーラーや整備工場で車検の見積もりをしてもらうと、結構な費用になっていて驚くことも
  • そもそも車検でチェックされる項目は多くはないし、ベースとなる24カ月点検もひとつひとつ見ていけば難しくはない
  • 整備部分を闇雲に安くすると、肝心の整備がおろそかになる可能性があるので、そうなると本末転倒
  • 日頃からDIYでメンテナンスをしていれば、ユーザー車検にトライというのもありだろう
  • 車検が済んだら車検シールを規定位置に貼ろう
  • 今はユーザー車検と言えば車検場の検査員が親切に教えてくれる
  • クルマで公道を走らせるためには車検は必ず受けなければならない
  • クルマを維持していくなかで車検は特に費用がかかることがあるので、悩みのタネだ

ユーザー車検って初心者でもできますか? 初めてガイド

クルマを維持するうえで儀式というか、欠かせないイベントが車検です。公道を走る以上はナンバーが付いていて、かつ車検が有効でなければならないというのは誰もが知っていること。ただ、それゆえに時間もさることながら、費用的な負担が大きいのも事実。そこで、なんとか安く済ませようとあれこれ考えるわけです。今回は、費用を抑えるうえで気になる「ユーザー車検」について、初心者向けにガイドしていきます。

24カ月点検だけ、ディーラーや整備工場にお願いする方法も

メンテナンスの知識がまったくない人なら、車検専門店やガソリンスタンドで格安なところを探したりする。また、日頃からDIYでメンテナンスをしていれば、ユーザー車検にトライというのもありだろう。そもそも、車検費用というのは税金が大きな割合を占めているので、激安になるということはありえない。正確には整備費用や代行手数料が安くなるだけということはまず頭に入れておいてほしい。

そのうえで、ユーザー車検は一般ユーザーでも可能なのかを考えてみたい。整備部分を闇雲に安くすると、肝心の整備がおろそかになる可能性があるので、そうなると本末転倒なだけ。この部分はしっかりとやるとして、DIYで普段からいろいろとやっている人なら問題なくできるだろう。そもそも車検でチェックされる項目は多くはないし、ベースとなる24カ月点検もひとつひとつ見ていけば難しくはない。そうなると税金は別にして、車検を通すのに必要な印紙代や手数料のみで済む。ちなみに自分のクルマを自分で整備する分には、ブレーキの分解整備でも問題ない。

そして問題は、自分ではできないけど、整備はしっかりと行って、ユーザー車検にはトライしたいという場合。一見するとワガママな気もするが、こちらも方法があって24カ月点検だけ、ディーラーや整備工場にお願いすればいい。車検時にチェックされる記録簿も作ってくれるのもメリットだ。費用は別途修理が発生する場合は別にして、24カ月点検費用は日本車なら1万5000円程度なので、負担は小さい。

「ただ通すだけ」は可能?

最後に、一番費用を削れるのは、よほど日頃からメンテをしている場合を除いてまったくもってオススメしない方法となる「ただ通すだけ」。実際、問題なく走っていれば可能ではある。費用は1000円ちょっとの手数料のみで、手間も最小限となる

費用は別にして、ユーザー車検で心配なのは、自分で通せるかということだろう。その昔は窓口もユーザー車検にはぞんざいな対応だったし、ラインでもたもたしているとプロからの罵声が飛んだりもした。それが現在は用紙の書き方などは聞けば優しく教えてくれるし、一見すると何をしていいのかわからないラインでも、ユーザー車検であることを申告すると、係員が付き添ってくれることもあるほど。時代は大きく変わったとしみじみ思う次第だ。ただし、いくら優しくしてもらっても、クルマのチェックは甘くならないのであしからず。

パスできるか否かについては、ほとんどの車検場の門前にはテスター屋という専門業者がいて、ここを利用すればいい。何をしてくれるかというと、車検に合格できるか事前にチェックして、問題がある場合は調整してくれて、パスできる状態にしてくれる。費用は数千円で、安価に安心を買うことができる。ちなみに、車検に落ちるとダメだったところだけ直せばよく、当日であれば追加手数料もかからないので、その部分だけテスター屋で調整してもらうという手もある。ただ、手間はかかってしまうが。

さいごに、ユーザー車検のまとめ

整理すると、ガッチリと自分で整備できる人は別にして、一般の方はプロに点検だけお願いして、事前にテスター屋で点検確認したうえでユーザー車検に持ち込むのが、費用も抑えられるし、安心感もあるということになるだろう。ただ、OBDと呼ばれる専門機器を使った車検が始まっていて、ユーザー車検はどう対応すればいいのかは現状、不透明。もしかしたら、廃止の可能性もあるだけに、今後に注目だ。

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