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ボロボロの三菱「ミニキャブ」をほぼDIYで再生復活! 北海道から1700キロ離れたイベントに参加してオーバーヒートしそうに…

三菱 ミニキャブ:光瀬さんの愛車は前期型。外装は自ら全塗装している

1700キロにも及ぶ日本縦断イベント参加の旅

日本全国でさまざまなクルマのイベントが開催されています。「興味がある内容だけど、開催地が遠くてさすがに行けない……」と参加を断念することも当然あると思いますが、愛媛県の「第12回 U-550旧軽自動車ミーティング」でお会いした三菱「ミニキャブ」オーナーの光瀬さんは、北海道から約1700kmにも及ぶ距離を息子さんとやって来たという遠方参加の強者でした。

ずっと憧れていたイベントに参加するために

フェリーに乗ったのは、北海道苫小牧から青森県八戸まで。そこからは、東北、関東、東海、関西を抜けて、四国まで。光瀬さんは息子の怜央さんとともに2023年11月5日に愛媛県四国中央市で開催された「第12回 U-550旧軽自動車ミーティング」に参加するために、トラックに愛車三菱「ミニキャブ」を載せて遠路はるばるやってきた。

「このイベントの主催の方々が古い軽自動車で楽しんでいる姿をSNSで見かけて、憧れたのがきっかけです。いつか参加したいと思い続けて、ようやくその夢が叶いました」

このイベントの参加条件に当てはまる車両は、排気量550cc以下の旧軽自動車規格のみ。そこで古くて小さい車両をいろいろと探しはじめた結果、今回持ち込んだミニキャブ以外にも、ミツオカ「MC-1」やBUBU「501」、オート三輪のダイハツ「ミゼット」など、いわゆるマイクロカーと呼ばれるマニアな沼へハマりこんでしまったのだそうだ。

車検で14回も落とされても、諦めなかったDIY精神

光瀬さんの三菱ミニキャブは、1973年式の2代目だ。1966年に登場した初代は、トラックが先に発売。その2年後にバンが追加されたが、1971年にトラックのみがフルモデルチェンジを敢行。バンはマイナーチェンジを繰り返し、初代デザインが1976年まで継続販売された車種だ。

「神奈川県小田原市で見つけたボロボロの個体でした。僕はもともと神奈川生まれなので、こっちの友人に現地確認してもらって手に入れたのです。この時代のクルマはコンピューター装備されていないので、素人の僕でも簡単に修理や整備がしやすいのが好きです。エンジンは知り合いと一緒にメンテナンスしていますが、ほかはできるだけ自分で面倒を見ています。でも、車検で排気ガス検査が通らなくて、2日間で14回も落ちました。プロじゃないのでどうしたらいいのか知識も乏しく、それが一番苦労しましたね」

落ちまくって迎えた2日目のライン検査。午後の最終枠の時間ギリギリで、奇跡的にクリア。そのおかげで今回、こうして念願のイベントへと参加することができたのだ。

北海道との気候の違いを実感

このイベントは、ある指定場所に集合し、参加者みんなでイベント会場まで乗り入れるという特徴がある。北海道からはトラックだったが、このときばかりはもちろんミニキャブで自走参加だった。しかし、地元の季節感に合わせたキャブレターセッティングだったことが災いすることに。

「北海道仕様で来たら、オーバーヒートしそうになっちゃたんです。アイドリング調整でごまかしたのですが、最初は集合場所から会場まで走れないかと思い、とても心配していました(笑)」

憧れたイベントのために、苦労して車検を取って自走でやって来たのに……。ここまできて走れないという最悪の事態をなんとか回避。この駐車場に愛車を並べるという積年の思いを実現させたことで、満面の笑みを浮かべる光瀬さんであった。

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