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「ミラノデザインウィーク」に登場したクルマたちを一挙公開! 一番人気の会場はズバリ「ポルシェ」でした【ユーコ伊太利通信】

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TEXT: 野口祐子(NOGUCHI Yuko)  PHOTO: 野口祐子(NOGUCHI Yuko)/Audi/BMW

  • フォーリサローネのフラッグ。このフラッグを目当てに会場を探す
  • アウディ:ミラノの街の中央にあるポートレートホテルの中庭にアウディQ6 e -tronを展示。中央にガラスのパーテーションが設置されている
  • アウディ:ポートレートホテルの回廊
  • アウディ:会場を上から見た景色
  • アルファ ロメオ ジュニア:イタリアではユニオルとラテン語発音
  • アルファ ロメオ ジュニア:ミラノという車名がイタリア政府から却下され、数日後にジュニアに変更と世間を騒がせた
  • アルファ ロメオ ジュニア:スポーティなデザインを際立たせる
  • アルファ ロメオ ジュニア:ミラノとジュニアがミックスしたアルファロメオが見られたのはこの日だけ!?
  • アルファ ロメオ ジュニア:なんと、Milanoの文字が残っていた!この展示以降は削除されるだろう
  • BMW:FUTURE OF JOYをテーマにしたイベントを開催した
  • BMW:ボタニカルなトンネルを抜けると会場が広がる
  • BMW:ノイエ・クラッセが登場した
  • ランチア シビロ:コラード・ロプレスト コレクションが展示された
  • ランチア シビロ:1978年に発表された
  • ランチア シビロ:不思議な形をしたチョコレート色のシビロ
  • ランチア シビロ:ベルトーネのマルチェッロ・ガンディーニによる作品
  • アウディ カルマン・アッソ・デ・ピッケ(1973年)はジョルジェット・ジウジアーロが製作を手がけた
  • 誕生50周年記念のアウディ「カルマン・アッソ・デ・ピッケ」コンセプトカー
  • イタルデザインの会場の入り口にはアッソ・デ・ピッケ・イン・モヴィメント(2024年)のモックアップ
  • 今回大人気だったポルシェの会場
  • ポルシェ:会場に入ると目の前に巨大なネットが現れる。ネットに上がって楽しんでいる見学者達
  • ポルシェ:中庭に911L クーペ(1967年)が展示されていた
  • ランチアはカッシーナとコラボした限定車、イプシロン リミテッドエディション カッシーナを発表
  • 高級家具ブランド、カッシーナとコラボしたランチア イプシロン リミテッドエディション カッシーナ
  • ランチア イプシロン リミテッドエディション カッシーナ:個性的なテールランプ
  • イプシロン リミテッドエディション カッシーナ:1906台限定生産となる
  • イプシロン リミテッドエディション カッシーナ:リビングのような空間のインテリア
  • レクサス:“8分20秒” マーヤン・ファン・オーベル作
  • レクサスはブルーボディのLBXを展示
  • レクサス LBX:レクサスのなかでもっともコンパクトなモデル
  • 日本にはまだ輸入されていないが、イタリアで人気のクプラの会場
  • クプラ:ショップ前の広場にDarkRebelを展示
  • クプラ:DarkRebelに多くの人が立ち止まって見入っていた
  • フィアット 500:ガレージ・イタリアがデザインしたカラーリング
  • フィアット 500:鮮やかな白と赤のカラーリングが施される
  • フィアット 500:ガレージ・イタリア作によるインテリアは鮮やかな赤をふんだんに使用
  • フィアット 500:ステアリングはモモを採用
  • フィアット 500:ガレージ・イタリアがデザインしたカラーリング
  • フィアット 500 スピアジーナ:ガレージ・イタリアがデザインを担当
  • フィアット 500 スピアジーナ:ビーチカー仕様になっている
  • フィアット 500 スピアジーナ:ガレージ・イタリアがデザインを担当
  • 電気自動車のマイクロカー「マイクロリーノ」
  • 中国のスーパーカー、VOYAH i-Cozyがミラノに上陸
  • ブガッティ ミストラルは、豪華な場所に相応しい品格があった
  • アウディ:デザインの街であるミラノに注目し、ミラノを舞台に様々なイベントを行っている
  • レクサスは次世代モビリティの未来を表現
  • ポルシェ:中庭に911L クーペが展示されていた

街中を歩くだけで感動を運んでくれる6日間

「ミラノデザインウィーク」は、1961年からはじまった世界最大級の家具の見本市「ミラノサローネ国際家具見本市」とミラノ全域が作品の発表の場と化する「フォーリサローネ」によって構成されます。出展社や出展者が自らロケーション探しからはじまるフォーリサローネは、イタリアの美しい建築や景観と共に作品が楽しめる空間となっているのです。

フォーリサローネはロケーションが第一

2024年4月16日〜21日にイタリア・ミラノで「ミラノデザインウィーク2024」が開催された。フォーリサローネは出展社や出展者が自らロケーション探しからはじまるため、想像力・創造力がより問われる。ブランドのイメージをどう表現するか、まさに力の発揮どころとなるのだ。

「こんな古びた汚れた場所がこんなにオシャレに変わってしまった、こんな場所に素敵な隠れ家があったなんて!」

と会場では新しい発見に次々と遭遇する。また、いつもは入れないお屋敷を催事中にレンタルし、一般公開するところもある。ロケーションが第一で、出展社は必死に最高の場所を獲得するため奔走するのだ。そんなわけで、どこもこの期間中のレンタル料は恐ろしい値段に跳ね上がる。もちろん、周辺のホテルも通常の何倍もの価格になっている。

円安のなか、かなりの覚悟でミラノに来た日本人の方々。大出費になるかもしれないが、クリエーターにとっては行く価値はあるのではないか、と思う。なにしろ街中を歩くだけで感動を運んでくれる6日間なのだ。

デザインの世界とクルマは切っても切れない関係

今回は、デザインに敏感な人たちが集まるミラノデザインウィーク2024のフォーリサローネに出展したクルマにフィーチャーする。今やデザインの世界とクルマは切っても切れない関係だ。

アウディは高級ホテルの中庭でQ6 e-tronを公開

まずはアウディから。アウディはデザインリテラシーが高く、以前からデザインの街であるミラノに注目し、ミラノを舞台にさまざまなイベントを行っている。今回アウディが選んだロケーションは、ミラノの高級ショッピング街の中にあるポートレート・ミラノホテルの中庭。16世紀に建てられた歴史を感じさせる重厚感のある建物を背景にして「Q6 e-tron」を初めて一般公開した。アウディ次世代型のブランドストアとなる「House of Progress」を会場で再現。電気自動車を推奨するアウディのこれからの展開が楽しみだ。

ミラノとジュニア(ユニオール)がミックスしたアルファ ロメオ

私がミラノデザインウィークでどうしても見たかったのは、アルファ ロメオ「ジュニア(ユニオール)」だ。4月11日に発表会が開かれたばかりで、そのときの車名は「ミラノ」。しかしその名前がイタリア政府の意向を尊重し、数日後に「ジュニア(ユニオール)」に変更と世間を騒がせた。そんな話題のクルマがモンテナポレオーネ通りと交差するヴェーリ通りにあるブティック、ラルスミアーニのウインドウに展示された。

フロントにはすでに「ジュニア(ユニオール)」とプレートが。しかし、サイドのエンブレムには「ミラノ」と文字が! 多分、時間がなかったのだろう。「ミラノ」と「ジュニア(ユニオール)」がミックスしたアルファ ロメオが見られるのは、おそらくこの日だけだろう。しかし、イタリアではこのクルマの評価は賛否両論。販売後の結果が待ち遠しい。

その近くにBMWの会場があったが、イベント「FUTURE OF JOY」の準備中だったので外側から覗いただけ。「ノイエ・クラッセ」が見られず残念。

不思議な形をしたチョコレート色のランチア シビロ

そして場所を移して、コラード・ロプレスト コレクションのランチア「シビロ」を見に行った。このクルマは1978年に発表された、ベルトーネのマルチェッロ・ガンディーニによる作品だ。イタリアを代表する巨匠は、惜しくも2024年3月にこの世から旅立ってしまった。不思議な形をしたチョコレート色の「シビロ」は、内装も桁外れの発想。1970年代、当時のデザイナーたちは現在のような規制の中でのクルマ作りではなく、自由な発想で人々に驚きと感動を与えるクルマを生み出していた。

実用性と流麗なデザインが加味されたイタルデザイン

実用性と流麗なデザインが加味されたデザインとなると、やはり向かうところはイタルデザインのブース。ここには1973年に発表された、ジョルジェット・ジウジアーロが製作を手がけたスペードのエースを意味するアウディ「カルマン・アッソ・デ・ピッケ」が置かれ、その横に誕生50周年記念の「アッソ・ディ・ピッケ・イン・モヴィメント」が並んでいた。

実用性と流麗なデザインが加味された、1970年代のカルマン・アッソ・デ・ピッケの世界観は素晴らしい。1938年生まれの偉大な2人のイタリア人カーデザイナーによる作品が会場で見ることができ、幸運だった。

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