4台の名車がコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステに登場
2024年5月27日にイタリアで行われた「コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステ」に4台の歴史的名車が展示されました。このイベントは1929年から続く最も古く、最も有名なコンクールであり、この4台の他にも多くのランボルギーニが参加し、ランボルギーニのクラシックカーがますます注目されていることを示しました。今回展示された歴史的なモデルを紹介します。
ディアブロGTが「BMWグループ・ラガッツィ賞」を受賞
2024年のコンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステには、「Faster! The Arms Race On The Road」と題されたクラスDに1967年製の「ミウラP400」、「The Need For Speed: Supercar Stars of The Video Generation」と呼ばれるクラスHに1976年製「カウンタックLP400」、「カウンタック 25thアニバーサリー」、1999年製「ディアブロGT」が展示された。
今回のセレクションにはランボルギーニの最も象徴的なV12エンジンを搭載したモデルや、若い世代のディアブロがヴィラ・デステに初めて展示され、クラシックカーとしての評価とコレクターの間での人気が高まっていることを確認できた。
そして、特筆すべきはカウンタックLP400が「il Canto del Motore(エンジンサウンド賞)」を受賞し、ディアブロGTがヴィラ・デステの競技会で初登場し、「BMWグループ・ラガッツィ賞」を受賞したことである。とくにディアブロは、ヴィラ・エルバの一般公開日に16歳未満の観客によってコンクールで最も象徴的なクルマとして投票されたものである。
コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステに展示された4台の車両はそれぞれ、魅力的なストーリーを持っている。
ランボルギーニ ミウラP400 (1967年)
ミウラは1966年に発表され、そのスタイリング、機械的ソリューション、パフォーマンスが非常に画期的であったため、ジャーナリストたちは「スーパーカー」という新しい言葉を生み出さなければならなかった。この1967年12月に製造されたこのミウラP400は、当初アメリカに輸出され、カリフォルニア州で販売された。外装色はロッソ・ミウラ(赤)で、内装はネロ(黒)である。オーナーによって完全なレストレーションが行われ、現在ポロ・ストリコ・ランボルギーニによる認証申請が進行中である。
ランボルギーニ カウンタック LP400 (1976年)
カウンタックはランボルギーニの最も象徴的なモデルのひとつであり、LP400、LP400S、LP500S、LP5000クアトロバルボーレ、25thアニバーサリーの、5つの主要シリーズが1990年までに生産された。1976年12月24日にミラノのアキッリ・モータースを通じて納車されたカウンタック LP400は、ビオラ(紫)とビアンコ(白)の内装という独自の色の組み合わせで最も認識されやすいモデルである。このクルマは、ランボルギーニのV12エンジンを搭載しており、コンコルソ・デレガンツァ・ヴィラ・デステの審査員によって「il Canto del Motore(エンジンサウンド賞)」を受賞した。
ランボルギーニ カウンタック 25thアニバーサリー (1990年)
カウンタック 25thアニバーサリーは、アウトモビリ・ランボルギーニの25周年を祝うために1988年に作られ、最も多くの台数が生産されたカウンタックのバージョンである。1990年2月27日に出荷され、3月27日にロンドンのポートマン・ディーラーで納車されたカウンタック 25thアニバーサリーは、右ハンドルで生産された数少ない個体のひとつである。外装は「アランチョ1120106」(オレンジ)で、内装はシャンパン色である。この外装色は、最初のオーナーが最初のカウンタック、LP400と同じ色にしたいと希望したため、その色を再現し、初代車の車体番号を色に名付けたものである。したがって、この色のカウンタック 25thアニバーサリーは1台だけである。このクルマは非常に走行距離が少なく、レストアもされておらず、最近ポロ・ストリコによって認証された。
ランボルギーニ ディアブロGT (1999年)
ディアブロGTは80台のみが量産された。GTはGT2レーシングバージョンで使用された多くのソリューションを組み合わせ、驚異的な性能を持つ公道走行可能なクルマを作り上げた。したがって、1999年3月の発表時にディアブロGTが世界最速の量産車であったのも偶然ではない。ヴィラ・デステで展示されたディアブロGT(80台中6番目)は、1999年11月18日に出荷され、ミラノのオーナーに納車された。外装色はチタニウムシルバー、内装はアルカンターラブルーとカーボンファイバー製のウイングが特徴である。オプションの短いギア比(17/43)やカーステレオ、リアカメラの準備もされていた。このクルマは現在、ポロ・ストリコ・ランボルギーニによる認証プロセス中。ディアブロは初めてコンクールに出場し、ヴィラ・エルバで「BMWグループ・ラガッツィ賞」を受賞した。
AMWノミカタ
今回ヴィラ・デステに展示された4台のうち、1台はポロ・ストリコの認定済み車両、2台は認定作業中だという。このランボルギーニの「ポロ・ストリコ」とは社内のヒストリックカー部門で、車両のレストア、部品作成、認証などを行う。ランボルギーニのアフターセールスディレクターであるアレッサンドロ・ファルメスキ氏はこの部門が
「車両の現在のコンディションが最初に納車されたときのままであるかどうかを証明し、その歴史を再構築することができることも特筆に値する」
と語っている。コレクターであれば当時のオリジナルのコンディションはもとより、その個体が新車時に放っていた空気感まで価値のあるものなのであろう。「ポロ・ストリコ」は数十年の時をタイムスリップさせる部門である。