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新型投入の「D’station Vantage GT3」が完勝! スーパーGT第3戦鈴鹿GT300クラスは最後まで手に汗握る展開でした

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TEXT: 戎井健一郎(EBII Kenichiro/motorsport.com)  PHOTO: 佐藤正勝(SATO Masakatsu)

  • アストン・マーティンヴァンテージGT3EVO
  • 嬉しいポール・トゥ・ウィンとなった777号車のチャーリー・ファグ選手(左)と藤井誠暢選手
  • 2位表彰台を獲得した2号車の平良 響選手(左)と堤 優威選手
  • 3位表彰台となった6号車片山義章選手(左)とロベルト・メリ・ムンタン選手
  • GT300クラス表彰式の様子
  • GT300クラスのスタートシーン
  • ピット作業を行う777号車D'station Vantage GT3
  • トップチェッカーとなった777号車D'station Vantage GT3
  • 2号車muta Racing GR86 GT
  • 6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARI
  • ピット作業を行う2号車muta Racing GR86 GT
  • 777号車D'station Vantage GT3

新型アストンマーティンがわずか3戦目で嬉しい初勝利

2024年6月2日、鈴鹿サーキット(三重県)でスーパーGT第3戦の決勝レースが開催されました。3時間の時間制レースを制したのは、GT500クラスが37号車Deloitte TOM’S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)、GT300クラスが777号車D’station Vantage GT3(藤井誠暢/チャーリー・ファグ)でした。今回はGT300クラスのリポートをお届けします。2024年シーズン、ニューマシンとなったアストンマーティン ヴァンテージGT3 EVOが本領発揮です!

(motorsport.comの記事をもとに再編集しています)

安定した速さで777号車がリードを築く

岡山での開幕戦、富士での第2戦を終え、舞台は鈴鹿に移った。レースフォーマットは今季2度目となる3時間レース。決勝レース直前に雨が降り始めたことで、波乱の予感をにわかに漂わせていた。ただ12時のウォームアップ走行時にはダンプコンディションとなっていたものの、各車がグリッドに整列するタイミングで天候が晴れに変わり、13時30分のレーススタートに向けて路面が急速に乾いていった。その結果、決勝はドライコンディションでのスタートとなった。

GT300クラスは、777号車D’station Vantage GT3がポールポジション。開幕当初から高いポテンシャルを見せていた新型アストンマーティン ヴァンテージ GT3 EVOが本領発揮した形だ。2番グリッドには61号車SUBARU BRZ R&D SPORTが続いたが、ポイントリーダーで54kgのサクセスウエイトを積む2号車muta Racing GR86 GTがなんと3番グリッドにつけた。

スタート、そしてオープニングラップでは上位陣のポジションに動きはなく、777号車D’stationの後方に61号車SUBARU、2号車mutaが続いた。777号車に乗る藤井誠暢が61号車の山内英輝に対するリードを30分で7秒前後に広げる一方で、2号車の平良 響はその山内のテールにつけプレッシャーをかけ続け、15周目のシケインでオーバーテイクを成功させた。

20周前後(開始40分過ぎ)からミシュランタイヤ勢を筆頭に1回目のルーティンストップを行うチームが出始めるが、上位陣はなかなか動かない。1時間が経過する頃には、777号車D’stationが2番手mutaに14秒のリードを築いて独走状態。一方で3番手につけていた61号車SUBARUは、31号車apr LC500h GTにもかわされて表彰台圏内から陥落した。

トップの777号車D’stationは29周を走ってピットイン。61号車SUBARUや2号車mutaの前でコースに復帰した。しかし、ブリヂストンタイヤユーザーである31号車aprと52号車Green Brave GR Supra GTがタイヤ無交換作戦を決行し、ドライバー交代もせずに給油だけでコースに復帰したため、31号車が777号車の前に出てトップ、52号車は3番手に浮上した。

ウエイトハンデが厳しい2号車が2位に入賞

レースが折り返しの1時間半を経過する頃には、タイヤ交換をしている車両が無交換車両に追い付きはじめた。トップを行く31号車aprは777号車D’stationとテール・トゥ・ノーズ状態となり、45周目のスプーンで777号車チャーリー・ファグが首位を奪還。3番手争いでは52号車Green Braveを61号車SUBARUがオーバーテイクした。

しかしそんな61号車SUBARUは、トラブルによりヘアピンの先でストップ。これで開幕から3戦連続で決勝ノーポイントとなった。そしてこのマシンストップによりFCYが出された。

トップを独走する777号車D’stationは、残り50分を切ったタイミングで最後のピットイン。レース中盤に2度目のピットストップを済ませていた31号車aprの前でコース復帰した。

残り30分強というところで、ステイアウトしてトップに立っていた2号車mutaがピットイン。タイヤ交換とドライバー交代をせず、給油のみの作業だった。これで首位は777号車D’stationとなったが、2号車は2番手でコース復帰。その後ろでは、31号車aprの中村 仁と6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIのロベルト・メリ・ムンタンが激しいバトルを展開していた。

777号車D’stationは危なげない走りでトップチェッカー。後続に30秒以上の差をつける、まさに圧勝だった。2位はポイントリーダーの2号車mutaで、今回さらに16点を加算し、ランキングでは独走状態に入った。3位は6号車LeMansだった。

>>>国内外の最新レース情報が満載!「motorsport.com」

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