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「エンツォ フェラーリ」専用の新タイヤをピレリが発表! 見た目クラシック、中身は最新テクノロジーの歴代スペチアーレ専用タイヤを開発する理由とは

「エンツォ フェラーリ」専用の新タイヤをピレリが発表! 見た目クラシック、中身は最新テクノロジーの歴代スペチアーレ専用タイヤを開発する理由とは

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Ferrari N.V.

288GTO専用タイヤは絶賛開発中

ところで、ピレリとフェラーリにおいて現在開発中のタイヤは、1984年にデビューしたフェラーリの元祖スペチアーレ、「288GTO」とも呼ばれる「GTO」専用のもの。フェラーリは2024年10月1日から4日まで、イタリア・アルト・アディジェ州ドロミテ山塊からマラネッロまでを巡る「GTO レガシー・ツアー2024」を開催する予定なのだが、そのイベントでのお披露目を目指しているようだ。

当時のピレリがGTOのために用意したタイヤは、1974年から世界ラリー選手権で培った経験をもとに開発された名作「チントゥラートP7」である。ハンドリングを向上させるため、扁平率を極端に低く設定した最初の近代的タイヤであるチントゥラートP7は、1976年にポルシェ「930ターボ」に純正されたのを皮切りに、全世界の市販スポーツカー/スーパーカーに装着されるマストアイテムとなった。

GTO用としては、もちろんオリジナルのサイズ(フロント225/50R16、リア265/50R16)が用意され、こちらも現代的なマテリアルと構造テクノロジーが組み合わされつつ、当時物の意匠を再現したルックスが特徴となる。

これら4台の伝説的スーパーカーの交換用タイヤが正式に承認されることによって、並み居るフェラーリの中でも、とくに歴史的に重要なスペチアーレ各モデルのオーナーに、彼らの愛車が公道で安全にドライブできる「安心」を提供するというコミットメントを、あらためてフェラーリ本社が示したことになるのだ。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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