アイオニック5に加わった高性能バージョンをレポート
カーライフエッセイスト吉田由美さんの「なんちゃってセレブなカーライフR」。今回は、2024年6月5日に発売されたばかりの新型ヒョンデのハイパフォーマンスEV「アイオニック5N」についてレポートします。じつは由美さん、このクルマには2023年秋にサーキットで試乗体験していて、また今年の春にもたっぷりと堪能しているのだとか。「とにかく一度乗ってみて!」という、その魅力に迫ります。
ヒョンデ初のハイパフォーマンスEV、アイオニック5Nが発売
2024年6月5日にヒョンデ初のハイパフォーマンスEV「アイオニック5N」が発表されたのよ~。「N」の立ち位置としては、BMWの「M」やメルセデス・ベンツの「AMG」などに近いわ。ちなみに「N」は、グローバルR&Dセンターがある韓国・ナムヤンの地名の頭文字と、ニュルブルクリンクの頭文字から由来しているの。
アイオニック5Nは2023年7月に英国で開催された「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」で初公開され、わたくしがこのクルマに最初に出会ったのは、2023年11月16日~19日に愛知県豊田市の豊田スタジアムを拠点に開催された「FIA世界ラリー選手権 フォーラムエイト・ラリージャパン2023」のこと。
豊田スタジアムの正面入り口横に構えたブースで「パフォーマンスブルー」と呼ばれる水色のボディカラーをメインにまとったアイオニック5Nは、なかなか個性的で目立っていたわ。プレゼンテーションは豊田スタジアムのVIPルームで行われ、ヒョンデのNブランド・マネジメントグループ常務を務めるジューン・パーク氏が登壇したのよ。プレゼンテーションの内容にも気合を感じたわ~。
NGBボタンのオンで最大10秒間、650馬力にパワーアップ
ラリージャパン2023は、2022年にヒョンデのティエリー・ヌービル/マルティン・ウィダグ組が優勝したこともあって2連覇に向けて盛り上がっていたけど、残念ながらトヨタが1-2-3フィニッシュし、総合優勝はエルフィン・エバンス/スコット・マーティン組という結果に。
ラリーの後は愛知県蒲郡市のスパ西浦モーターパークへ向かい、アイオニック5Nに試乗させていただいたわ~。サーキットの目の前には息を呑むほど美しい海が広がる全長1561mのコースを、激速でもあり激楽しくもあるアイオニック5Nで駆け抜けたわ。このハイパフォーマンスEVモデルはベースモデルの「アイオニック5」に比べると全高が20mm低く、全幅は50mm拡大。つまりより背が低く、よりワイドになったのね。フロントに最高出力166kW、リアには282kWを発生する⾼性能デュアル駆動モーターを搭載するのよ。
システムトータルでは最高出力609ps、最大トルク740Nmだけど、ステアリング右スポーク上に備わる赤いスイッチ「Nグリンブースト(NGB)」を押すと、最高出力650ps、最大トルク770Nmに最大10秒間パワーアップ! 最高速は260km/h、0‐100km/hの加速は3.5秒で、Nグリンブーストを使用すると0-100km/hが3.4秒と、パワフルな走りを追求するの。