車種や被害によっては下取りも値がつく
つまり、クルマが冠水してしまった場合、ガソリン車、ディーゼル車は、水が引いてもエンジンをかけないこと。ハイブリッド車、EVは、パワースイッチをONしたり、充電をしたりしないこと(車体が破損している場合は、クルマに触れないこと)。
これらを守りつつ、JAFなどのロードサービスを手配して、整備工場に運んでもらい、点検と修理の見積もりをお願いしよう。あわせて、車両保険に加入していれば、保険会社にも連絡を。
なお、一般財団法人日本自動車査定協会の中古自動車査定基準では、「集中豪雨や洪水などにより、室内フロア以上に浸水したもの、または、その痕跡により商品価値の下落が見込まれるもの」を「冠水車」と定義し、冠水車である旨が判明した場合は、売買する際、その旨を表示して取引することが定められている。
というわけで、冠水車=全損=査定ゼロというわけではなく、車種や被害によっては、下取りもつくし、修理も可能だ。
修理の目安としては、水に浸かったのがフロアカーペットまでなら、被害はわりと軽症なので、一式整備してもらって乗り続けるのもあり。シートの上まで水に浸かってしまったとなると、おそらく全損扱いとなる。車両保険は全額下りるので、他のクルマに買い換えるか、保険金で修理費用がカバーできるのなら、冠水車の修理に実績のある整備工場に依頼し、直してもらう。
いずれにせよ、クルマが水に浸かったら、まずはロードサービスを呼んで、整備工場(できるだけ電気関係に強いところ)に運んでもらい、症状を確認。プロのアドバイスを受けること。
そして、大雨、豪雨が予想される場合、あらかじめクルマを高台に避難させておくことも重要だ。日頃から地域のハザードマップを見て、浸水の危険があるところ、低地には近づかないように気をつけてほしい。