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シングルナンバーのダットサン「ブルーバード」を発見!「ゴーイチマル」の2ドアクーペとセダンの2台の愛車は誰から受け継いだ?

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TEXT: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)  PHOTO: 勝村大輔(KATSUMURA Daisuke)

  • ダットサン ブルーバード:2ドアの1600SSSクーペ
  • ダットサン ブルーバード:大径ウッドステアリングが懐かしさあふれるインテリア
  • ダットサン ブルーバード:丸型4連メーターがスポーティなインパネまわり
  • ダットサン ブルーバード:SSSグレードに搭載されたのは1.6LのL16型エンジン
  • ダットサン ブルーバード:かつて入れてもらったというミスターKこと片山 豊氏のサインがストラットマウント付近に残っている
  • ダットサン ブルーバード:ボディは元色で塗り直されているが、エンジンルームなどはオリジナルのペイントが残っている
  • ダットサン ブルーバード:ハイウェイ時代を象徴するようなシャープなスタイリングのフロントフェイスには丸目4灯のヘッドライトがデザインされている
  • ダットサン ブルーバード:サイドにはBluebirdのエンブレム
  • ダットサン ブルーバード:流れるウインカーはブレーキを兼ねておりアンバーではなくレッドレンズとなる
  • ダットサン ブルーバード:SSSグレードを示すエンブレムがCピラーに配置されている
  • ダットサン ブルーバード:クーペであることを示すエンブレム
  • ダットサン ブルーバード:安全のためリアシート後部にオレンジのウインカーが追加されていた
  • ダットサン ブルーバード:なつかしい有鉛ガソリンを指定するステッカー
  • ダットサン ブルーバード:純正のスチールホイール+ハブキャップをキープ
  • ダットサン ブルーバードと、オーナーの山口さん
  • ダットサン ブルーバード:「ゴーイチマル」で親しまれて今でも人気車となっている

貴重な新車当時のナンバーを掲げた数少ない2ドアクーペの「ゴーイチマル」

「ゴーイチマル」の愛称で知られた初代510型・日産(ダットサン)「ブルーバード」は1967年に発売されて、今でも高い人気を誇るクルマです。SSS(スリーエス=スーパースポーツセダン)グレードはブルーバードの代名詞として親しまれています。そんなゴーイチマルの1桁ナンバーをつけた2ドアクーペを発見したので、オーナーにお話を伺ってみました。どうやって1桁ナンバーを維持しているのでしょうか?

前オーナーから「横浜5ナンバー」を受け継いで33年

毎月第3日曜日の早朝に東京の奥多摩湖に集まる旧車たち。そんな奥多摩の駐車場で出会った気になる1台にフォーカス。今回はオリジナルナンバーを引き継いだ510の2ドアクーペを紹介しよう。

日産が誇る510型の「ブルーバード」(当時はダットサンブランド)は、当時から生産台数が多かったこともあり、「ゴーイチマル」の相性で親しまれ、今でも人気のモデルとなっている。ところが若者に人気のモデルだったゆえに改造されていたり、ボディが傷んでいたりするケースが多く、結果としてオリジナル状態をキープして現存する個体は驚くほど少ない。

そんな中、今回出会ったのは、新車当時の「横浜5」というナンバーを掲げた珍しい2ドアの1600SSSクーペだ。早速オーナーの山口さんにお話を伺ってみた。

「古いナンバーが付いてますが、自分が最初から乗っていたわけではないんです。私は前オーナーから1991年に譲り受けました。その際に幸運なことに当時のナンバーもそのまま引き継ぐことができたんです」

北米に輸出されなかった「流れるウインカー」の2ドアクーペ

3代目となる510型ブルーバードは1967年に登場。当初は2ドアと4ドアのセダンのみでスタートしたが、翌1968年に2ドアクーペをラインアップに追加する。セダンに比べてCピラーが大幅に寝ており、スポーティなシルエットが人気だった。またクーペのみリアのコンビネーションランプがいわゆる「流れるウインカー」となるのも特徴で、当時話題となったモデルだ。

ちなみに2ドアクーペは北米に輸出されず、BREなど当時アメリカのレースで活躍したのは2ドアセダンがベースとなっている。そのため2ドアクーペはそもそも生産台数が少ない。

山口さんが所有しているのはそんな貴重な、流れるウインカーを持つ2ドアクーペだ。ちなみに流れるウインカーはブレーキを兼ねておりアンバーではなくレッドレンズとなるため、意外と現代の路上においては視認性が低い。そこでこのクルマには安全のためリアシート後部にオレンジのウインカーが追加されていた。

じつはこの2ドアクーペの他に2ドアセダンも所有

じつは山口さんが入手した際、ボディはボコボコだったそうで、サビを落とし、しっかりとボディを復元したうえで、元色で塗装し直しているほか、エンジンもやり直しているそう。そのおかげでまるで新車のように美しいボディに蘇ったのだ。エンジンルームなどはオリジナルのペイントが残っており、かつて入れてもらったというミスターK(片山 豊氏)のサインがストラットマウント付近に残っている。足まわりもノーマル車高のままで、ホイールも純正のスチールホイール+ハブキャップをキープ。その美しさは会場でもひときわ目立っていた。

ちなみに山口さんはこのクーペの他にも父親が新車で購入したという2ドアセダンも所有している。こちらはコラムATだそうで、2ドアばかり2種類を持つ世にも珍しい510の2台生活を送っているそうだ。なんとも羨ましい限り!

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