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フルチューン済み、ノイエ・クラッセのBMWの相場感は?「1800TI」のFIA公認済みの個体なら800万円程度が妥当!?

フルチューン済み、ノイエ・クラッセのBMWの相場感は?「1800TI」のFIA公認済みの個体なら800万円程度が妥当!?

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: Iconic Auctioneers

現代のクラシックカーレースで目覚ましい戦果を挙げたが……

2024年5月18日、アイコニック・オークショネアーズ社が英国ノーザンハンプトン州シウェルのローカル飛行場を会場とするオークションに出品したのは、BMWの世界的エキスパートである「ラランカ・エンジニアリング(Laranca Engineering)」社によって最高水準に仕上げられ、英国内のクラシック・ツーリングカーレースでも輝かしい実績を挙げてきた右ハンドルのBMW 1800TIである。

レーシングカーとして活躍する以前、1990年代には、ジル・ワトソンとともにクラシックカー・ラリーを闘ったことでも知られている個体という。

このBMWに施された最後のエンジン・リフレッシュは、2018年のラランカ・エンジニアリング社の手によるもので、それ以降は、2018年にニュルブルクリンクで開催された「オールドタイマー」イベントで1レースを完走したのち、レース活動からは遠ざかっているとのことである。

ただし、多くのレース型クラシックカーイベントがエントリー条件としているFIAの公認証(GB10243)は、2026年12月31日まで有効となっていること。また、そのままレースに参加できる専用装備をコンプリートしていることも相まって、ヨーロッパ大陸でもっとも厳しく、そして望ましいヒストリックモータースポーツ・チャンピオンシップにも、そのまま参加することができる状態にあるとされている。

ところが、今回の売り主である現オーナーは南米に移住してしまったことから、手放す時が来た……、と不本意ながら決断したとのことなのだ。

アイコニック・オークショネアーズ社はこの1800TIについて、レース仕様に仕立てた際のコストや近いスペックを持つクルマの販売実績、そして実績あるレースでの血統などを考慮したとアピールしつつ、4万ポンド~4万5000ポンド、つまり、約800万円~約900万円という、かなり強気にも見えるエスティメート(推定落札価格)を設定した。

ところが、実際の競売では思うようにビッド(入札)が進まなかったのか、オーナー側が指定したリザーヴ(最低落札価格)に届かず、「No Sale(流札)」に終わってしまったのである。

>>>BMW LIFEはこちら 

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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