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父の「ハコスカ」に憧れて…「鉄仮面」を2台所有するマニアのフルオリジナル「スカイライン2000GT」の純正快適装備とは?「父と同じウェーバーキャブが目標です」

フルオリジナルの2000GTをベースに快適ドライブ仕様にカスタム

昨今の旧車界隈にとって切実な問題となっているのが、価格の高騰です。旧車ファンにとっては中古車が入手困難になるだけでなく、状態の良い個体も少なくなるなど良いことなしです。そんななか長年ハコスカを探し求めて、オリジナル度の高い日産「スカイライン2000GT」を入手したのが平石さんでした。ハコスカファンならではのモディファイとは?

父親が乗っていた憧れのハコスカを長年探してようやく入手

毎月第3日曜日の早朝に東京の奥多摩湖に集まる旧車たち。そんな奥多摩の駐車場で出会った気になる1台にフォーカス。今回はオリジナル度の高い日産「スカイライン2000GT」を手に入れたオーナーを紹介しよう。

ここ最近の旧車ブームによって、ハコスカの人気は日本だけでなく世界に広がっている。そのため状態の良い個体は少なく、価格も高騰気味だ。当然これに反比例するようにオリジナル度の高い良い個体も減ってきている。

そんななか発見したのが、かなりオリジナル度の高い1972年式の2000GTを所有する平石さんだ。平石さんは他にもDR30型を2台所有しているスカイライン好き。このハコスカはフルオリジナルの2000GTを長年探し続けた末に今から2年ほど前にようやく発見し、入手したものだそうだ。

「じつは父親が同じ1972年式のハコスカに乗っていたんです。ちょうど見つけた個体も1972年式だったので、購入を決断しました。私のスカイライン好きの原点は、やっぱり父のハコスカなんだと思います」

状態の良い2000GTは珍しい純正クーラー装着車

平石さんが手に入れたのは、1972年11月製造でハコスカの最終モデルだ。ボディ各部はかなりオリジナル度が高く、内外装ともにオリジナル状態という申し分ない個体だ。もともと純正クーラーが備わっていた珍しい車両で、ダッシュとセンターコンソールの間に純正の吹き出し口が備わっている。

エンジンルームも、プラグコードを変更している以外は基本的に純正のまま。ハコスカのボンネットを開けて純正キャブレターにエアクリーナーを装着した光景は、逆に新鮮に見える。そしてバルクヘッドやエンジンのホース類に至るまで非常に綺麗な状態をキープしているのだ。平石さんのこのクルマに対する愛情を感じることができる。

細かなモディファイで快適な走行が可能

そんな極上の個体をベースに平石さんは快適な走行ができるようモディファイを各部に施している。まずは電動パワステの装着だ。またエアコンのコンプレッサーもロータリー式にアップデート。いずれもエンジンへの負担を軽減しつつ、快適な装備を追加または強化しているのだ。

さらに純正に見えるホイールは、BREのスチールホイール風アルミホイール。こうした目立たないモディファイを各所に行うことで、ノーマルよりもより快適にドライブが可能となっているのだ。

「あとはね、父親のクルマについてたウェーバーキャブを装着したいんです。エンジンルームの雰囲気は変わってしまいますが、これだけは憧れるんですよね。純正パーツを残しておけば、元に戻せるので、近い将来やってみたいです」

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