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「ボンピン」に「キルスイッチ」など、箱車のレーシングカーの必須アイテムとは? どうして装備が義務付けられているのでしょうか

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TEXT: 佐藤 圭(SATO Kei)  PHOTO: AMW

  • 牽引フックは前後のバンパーに付いている金属製または布製の輪っか状をした部品で、コースアウトやトラブルで動けなくなった車両を引っ張るために装着される
  • 純正でも牽引フックは装備されているが大抵は奥まった場所にあり、エアロや車高によっては牽引時にバンパーを破損する可能性がある
  • エアロキャッチは走行中にボンネットが開くのを防ぐ
  • ボンネットピン。現在は「エアロキャッチ」のようなフラットなタイプがほとんど
  • ボンネットピン。現在は「エアロキャッチ」のようなフラットなタイプがほとんど
  • ウインドウネットは横転時などにドライバーが車外へ放り出されるのを防ぎ、かつ外気を取り入れられるため熱中症の予防にも役立つ
  • 消火器の多くは自分でホルダーから外して操作するタイプだが、スイッチを押すだけで作動する自動消火システムもある
  • 消火器はレースのカテゴリーによっては義務化されており、目的は説明するまでもなく車両火災を早い段階で鎮火させるため
  • 車外からエンジンを停止させるキルスイッチ
  • ナンバーなしのレースカーで使われるガソリンを入れる安全タンク
  • レースでボンネットピンはボンネットの素材に関係なく、装着が義務化されているカテゴリーもある

安全なレース運営のために装備されるレーシングカーで定番のアイテム

ライバルとコンマ1秒の世界で競い合うレーシングカー。速く走ることを目的としているだけに不要な装備は極力削減されつつも、安全なレースを行うために必要な装備のほか、レースマーシャルやサーキットによって義務づけられている装備もあります。そのため市販車とはまるで違うパーツが備えられていて、レース初心者には馴染みが薄いものも多くあります。代表的なアイテムをピックアップしつつ、それらが装備される理由を解説します。

代表的なアイテムをピックアップ

1. 牽引フック

まずはサーキット仕様車ならお馴染みの牽引フック。前後のバンパーに付いている金属製または布製の輪っか状をした部品で、コースアウトやトラブルで動けなくなった車両を引っ張って移動させるために必要なものだ。純正でも牽引フックは装備されているのだが大抵は奥まった場所にあり、エアロや車高によっては牽引時にバンパーを破損する可能性がある。

進行中のレースや走行会を妨げてしまうため、その場でバンパーを外している余裕はなく、使い勝手に優れる牽引フックが必要なのだ。レスキュースタッフがすぐにフックの位置を把握できるよう、矢印型のステッカーを貼ればパーフェクト。なお以前は金属製で固定式の牽引フックがスタンダードだったが、突起物の危険性を指摘され折りたたみ式を推奨するようになり、近年では引っ張り強度が高く軽量でより安全な布製が増えている。

2. ボンネットピン

続いてはボンネットピン。軽量ボンネットとセットで使われるケースが多く、目的は走行中にボンネットが開くのを防ぐためだ。FRPやカーボンのボンネットは風圧の影響を強く受け、純正のキャッチだけでは外れて開いてしまう可能性がある。不意に視界を奪われればパニックに陥るのは必至で、他のクルマを巻き込む事故に発展するかもしれない。なおレースではボンネットの素材に関係なく、装着が義務化されているカテゴリーもある。

昔ながらのボンネットピンは突起物と判断され車検が通らなくなり、現在は「エアロキャッチ」のようなフラットなタイプがほとんど。なおインターネットで流通している激安品はクオリティが低く、壊れて開かないといった話をよく聞くので避けたほうがベター。

3. ウインドウネット

続いては運転席の窓に付いているウインドウネット。サーキットではどんなに暑くても安全のため、運転席の窓を閉めるのが全国共通のルール。例外がこのウインドウネットを装着しているクルマで、横転時などにドライバーが車外へ放り出されるのを防ぎ、かつ外気を取り入れられるため熱中症の予防にも役立つ。最初は視界が少なからず遮られ違和感があるかもしれないが、ドアミラーに被らないよう取り付けるためすぐに慣れるはず。

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