クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • SPORT
  • トヨタEP82「スターレット」で2度目のパイクスピークに挑戦! 目標の12分切りは達成されたのか、現地取材してきました
SPORT
share:

トヨタEP82「スターレット」で2度目のパイクスピークに挑戦! 目標の12分切りは達成されたのか、現地取材してきました

投稿日:

TEXT: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)  PHOTO: 青山義明(AOYAMA Yoshiaki)

練習走行3日目はまさかの降雪!

今回唯一の日本人参戦ドライバーとなった八木選手はパイクスピーク・オープンクラスに参戦している。そのパイクスピーク・オープンクラスのグループは、3日間の練習走行をロア、ミドル、アッパーと順に標高をあげていくグループに分けられ、徐々に高地に慣れていく点では比較的身体に優しいパターンではあったが、走り出しが予選日という点では、遠征組や事前練習なし組には厳しいものとなっていた。

その練習初日に八木選手がロアセクションで出した予選タイムは5分18秒854。出走順は55番手とずいぶんと後方で、近年レース当日は下り坂となる天候がよくあることから、天候の変化によっては厳しい走りとなりそうとも言える結果だった。

2日目のミドルセクションは走行できたが、練習走行日3日目の木曜日はパイクスピーク山に降雪があって、アッパーセクションとミドルセクションの走行はキャンセルとなった。

アッパーセクションを走行する予定であった3日目の走行がキャンセルされたことで、通常オプション日として設定されていた金曜日にパイクスピークオープンクラスはアッパーセクションを走行することになった。

そこで八木選手は、走行キャンセルとなった木曜日を使ってマシンを改良することに。日本から米国に持ち込む前に今回は熱対策を施してきたとのことだったが……。

「ラジエターの交換で対策を施したつもりなんですが……走行セッションの後半でもたつく症状が出ていました」(八木選手)

さらに熱対策と冷却性能を向上させるべく、直接ラジエターに水を噴霧する対策を講じることにした。そしてエンジンルーム内を通る空気の通り道も整えるためにフードとエンジンルームに遮蔽版を設けるなどの追加加工も行って決勝に臨んだ。

決勝の路面コンディションはドライ! 

そして、金曜日に行われた最後の練習走行ではアッパーセクションでの走行を終え、休息日となる土曜日を挟んで決勝レースがスタート。迎えたレース当日は近年まれにみる好天となり、幾度かの赤旗中断はあったものの、八木選手が走り出す午後3時34分の時点でも、若干雲が多くなってきた程度で天候は変わらず、もちろん路面はドライコンディションが保たれている。

順調に駆け上がってきた八木選手が出したタイムは、12分31秒200という結果となった。2023年のタイムを若干上回ったが12分切りは叶わなかった……。総合順位は60台中43位(クラス12位)となった。

走行後の八木選手は次のようにコメント。

「サスペンションのバネレートは、フロント10kg、リア8kgというスターレットとしては少し硬めの足まわりにしていたんですが、事前に筑波でテストした印象はよかったんでそのまま持ってきました。実際には、アッパーセクションでの練習で暴れちゃって暴れちゃって……。スプリングを変えようか迷ったんですが、今大きくセッティング変えるとロクなことないかなと思い、バネを変えずにショックの減衰をかなり下げて臨んだのは良かったですね。ただ、タイヤのほうは無理しているのか、コジっているみたいで、リアがバンバン流れちゃってて、おいしいグリップのところは終わっちゃってる感じだし、走りとしては昨年と同じ感じになってしまいましたね」

まだまだ奥が深いことを実感したコメントを残していた。

なお、今回出場予定だった日産「パルサーGTI-R」(ドライバーは神子 力選手)は税関を通過していなかったことで参戦断念となり、日本人対決もお預けのまま、となってしまった。2025年こそは、スターレットとパルサーとの1990年代初頭のバブル期の日本のコンパクトカーの対決をぜひ見たいものだ。

12
すべて表示

 

 

 

 

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

 

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS