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ホイールナットの「増し締め」はNG!? タイヤ交換後はかならずトルクチェックすることが、脱輪を未然に防ぐことにつながります

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TEXT: 藤田竜太(FUJITA Ryuta)  PHOTO: AMW/photo AC

  • 直接目盛の数値を読み取りながら作業するトルクレンチ
  • 夏タイヤから冬タイヤに交換するなど、クルマからホイールの脱着作業を行ったあとは50〜100kmほど走行した後に規定トルクで締め直したい
  • 手締めでこの規定トルクに合わせるのは難しいので、トルクチェックにはやはり専用の工具=トルクレンチを使うこと
  • トルクレンチはホームセンターや自動車用品店で5000円ほどで販売されている
  • 1年に1度、規定トルクで締め付けたい

1年に1度はチェックをしたい

冬タイヤから夏タイヤに交換、もしくはタイヤが寿命を迎え新品に交換した場合など、ホイール脱着をした際に必ずチェックしたいのがホイールナットの締め付け具合です。定期的なチェックでホイールナットの緩みを防ぐことができ、事故を減らすことができます。

ホイール脱着後50~100キロ走ったら再度規定トルクで締め直す

自動車は、年々メンテナンスフリー化が進んでいる傾向にあるが、機械である以上、最低限は定期的にメンテナンスを行う必要がある。とくにタイヤ関係は、走行不能や大きな事故につながるため、点検整備を怠るのは厳禁。空気圧や摩耗のチェックに加え、ホイールナットのトルクチェックも重要事項だ。

近年、ホイールナットの緩みが原因で、走行中に車体からタイヤが外れたことで、歩行者に直撃し、死傷した事件も報告されているのはご存じの通り。

スタッドレスタイヤからサマータイヤへの交換、サマータイヤからスタッドレスタイヤの交換、タイヤローテーション、新しいタイヤへの交換といった、ホイールの脱着作業を行なったあとは、交換後50~100km走行したのちホイールナットのトルクチェックを必ず行うようにしたい。

というのも、タイヤ交換時にきちんと規定トルクでホイールナットを締めたとしても、初期のなじみによって、締付け力が低下するのが避けられないからだ。

タイヤ交換後、50~100km走ったあとに再度規定トルクで締め直すと、この初期なじみがが解消し、ナットやスタッドボルト、ハブやディスクホイールに異常がない限り、当面ナットがゆるむことはない。こうしたホイールナットのトルクチェックは、タイヤ専門店、カー用品店、ディーラーなどに行けば無料で行ってもらえるので、何かのついでに立ち寄って、きちんと点検してもらうことが重要だ。

ホイールやブレーキが冷めている時に確認する

もちろん、トルクレンチ(工具)さえ持っていれば、DIYでも可能だが、その場合は注意点がひとつある。それはホイールやブレーキが冷めているときにトルクチェックすること。極端な話、サーキットなどを走行して、ブレーキやホイールに熱がこもった状態でナットを締めると、熱の影響でスタッドボルトが伸びやすくなっているため、トルクレンチを使っても、本来の規定トルク以上の力で締まってしまう。

規定トルク以上で締めると、ネジ山が潰れたり、スタッドボルトが伸びたりするので、じつは締め過ぎも禁物。それゆえ「増し締め」という言葉は、あまり好ましい言い方ではなく、あくまで「トルクチェック」というニュアンスが肝心となる。ホイールナットの規定トルクは、車種ごとに異なるので、事前に愛車の規定トルクを調べておくことを忘れずに。

一般的には、普通車が90~110Nm(9~11kgf-m)、軽自動車は70~90Nm(7~9kgf-m)ぐらいが基準になっている。熟達したメカニックを除き、手締めでこの規定トルクに合わせるのは難しいので、トルクチェックにはやはり専用の工具=トルクレンチを使うこと。工具や自信がない人は、プロにお任せするのが一番だ。

しばらくタイヤの脱着をしていないという人も、年に1度ぐらいは、タイヤのローテーションを兼ねて、ホイールナットのトルクチェックをしておこう。

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  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • 藤田竜太(FUJITA Ryuta)
  • モータリング ライター。現在の愛車:日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)。物心が付いたときからクルマ好き。小・中学生時代はラジコンに夢中になり、大学3年生から自動車専門誌の編集部に出入りして、そのまま編集部に就職。20代半ばで、編集部を“卒業”し、モータリング ライターとして独立。90年代は積極的にレースに参戦し、入賞経験多数。特技は、少林寺拳法。
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