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『帰ってきた あぶない刑事』のロケ地を歩いてみない? タカとユージになりきって港町ヨコハマめぐり【映画ロケ地巡礼】

歴史的産業遺構物・ハンマーヘッドクレーンの存在感は圧巻

映画やドラマに数多く使われた横浜

映画評論家・永田よしのりがガイドする、気になる映画のロケ地探訪。連載初となる今回訪れたのは港町横浜。映画の舞台として数多くの作品に登場する横浜ですが、最新作である『帰ってきた あぶない刑事』の名場面に使われたロケ地を辿ってきました。

横浜舞台の刑事映画といえば『あぶ刑事』シリーズ

2016年の『さらば あぶない刑事』以来、8年ぶりにして8作目となる新作映画『帰ってきた あぶない刑事』が2024年5月24日に公開された。前宣伝も多数稼働、「あぶ刑事」ファンの後押しもあり、興行収入20億円間近の大ヒットとなっている。もちろんロケ地となった横浜の街も大盛り上がり。街のあちこちで「あぶ刑事」のポスターが掲げられ、5月15日から6月30日まで“ロケ地横浜を巡ろうキャンペーン”も開催された。

横浜といえば老若男女、誰もが足を運ぶ観光地、名所・旧跡、グルメにプレイスポットと話題にことかかない異国情緒あふれた街。「あぶ刑事」のロケ地としても、メジャーな場所からちょっとマニアックな場所まで多岐にわたる情景がスクリーンに登場する。そんな横浜の街で「あぶ刑事」ロケ地に選ばれた場所を巡ってみよう。

みなとみらい21新港地区横浜ハンマーヘッド

ニュージーランドから8年ぶりに帰国したタカ&ユージ。横浜ハンマーヘッドの港湾で地元の空気を懐かしむ場面が撮影された。歴史的産業遺構物・ハンマーヘッドクレーンの存在感は圧巻。今では商業施設も整備され、観光地のひとつとして稼働。訪れるには桜木町駅前から午前10時より運行されているYOKOHAMA AIR CABINを利用すると良いだろう。横浜ワールドポーターズ前の運河パーク駅までを繋ぐ、都市型循環式ロープウェイだ。片道大人1000円(往復1800円)、約5分の乗車で空中散歩を楽しみながら向かうことができる。

横浜赤レンガ倉庫

「あぶ刑事」ファンならば、絶対に覚えているはずのエンディング・シーン。タカ&ユージが戯れながら赤レンガ倉庫前を走っていく様子はここで撮影された。横浜ハンマーヘッドから歩いて行ける距離。明治末期から大正初期にかけて建設された歴史的建造物。1989年に倉庫としては使用が終了、2002年からは観光スポットに生まれ変わった。並んで建つ2棟は今では横浜土産、雑貨、カフェ、レストランが軒を連ね、常に観光客でにぎわっている。80年代のドラマエンディングで使用された頃とは外観の色合いなどは変化しているが、気分は「あぶ刑事」で、倉庫脇を海に向かってちょっと走ってみたくなるかも。

山下公園&氷川丸

横浜といえばここ、と言えるくらい有名な山下公園と、そこに係留されている日本郵船氷川丸。横浜港を目の前に天気の良い日の散歩には最適。「あぶ刑事」の世界には何度も登場。1998年の映画『あぶない刑事フォーエヴァー THE MOVIE』では氷川丸からタンカーを2人で押し返す、という荒業(!?)も披露された。ちなみに氷川丸は大人1名300円で入館見学することができる。

山下橋

山下公園〜横浜マリンタワーを後手に見ながら、横浜主要地方道路82号沿いを歩いて中村川に向かえば、首都高速神奈川3号狩場線手前の交差点に、こじんまりとした橋が見えてくる。ここは1作目の映画『あぶない刑事』で菅田 俊演じる豹藤との追跡劇が撮影された場所だ。

元町〜中華街

山下橋から歩いてすぐで、みなとみらい線の元町・中華街駅が見えてくる。そこからが元町ショッピングストリートの入口だ。ここは「あぶ刑事」シリーズ定番のロケ地域。土屋太鳳演じる彩夏が母親の形見=翡翠の指輪を鑑定する宝石店シルバー・オーノもこの商店街にある。元町から中村川に何本もかかる橋を渡れば、そこは異国情緒あふれる中華街。岸谷五朗演じる飛龍の根城はこの街に。タカ&ユージたちの聞き込みや、賊との追跡劇などに定番のロケ地。近年はインバウンドの影響で観光客が激増中。食べ歩き、占いの店も増えている。

関内〜伊勢佐木町〜福富町

関内駅から伊勢崎モール〜福富町へと続く通り。特に福富町は横浜の歓楽街のひとつ。1980年代は横浜市内で最も風俗店が多い町だった。現在は韓国系飲食店が増え、コリア・タウンが形成されている。飛龍がかつてオーナーを務めていたグランドキャバレー、カプリアイランドはこの町にあった。夜になると昼間とはガラリと雰囲気が変わり、いわゆるいかがわしさが増してくるので、若い女性だけで散策するのはあまりオススメしない。個人の判断と責任の上で出かけてほしい。

* * *

桜木町駅から福富町まで、ぐるっと1日で歩ける距離と範囲内(大体2万歩くらい)。触りだけだが「あぶ刑事」のロケ地を巡ってみた。まだまだディープなスポットは横浜には隠れている。何度か足を運んで慣れてきたら、マニアックな店や場所を探したり、路地裏散策をしてみるのも楽しいのではないだろうか。

※注:ロケ地になった場所は全てが自由に出入りできるとは限りません。訪れる場合は周辺地域・住民の方々の迷惑にならないよう、節度ある行動をお願いします。

横浜ロケ地めぐりあとの1食

横浜で食べたいもの、といえば中華街の肉まん、シュウマイ、餃子にホテルニューグランドのナポリタン、とんかつに洋食、牛鍋に泉平のいなり寿司など数多あるが、横浜のご当地麺といえばやはりサンマーメン。もやしを中心に野菜の細切り炒めにトロミのついたあんかけが醤油味中華そばにかけられた1品。

横浜駅西口・横浜ジョイナス北3番出口すぐダイヤモンド地下街・エキニア横浜の地下、町中華・龍味でサンマーメンは550円。寒い時期にはたまらない、暑い時期にも汗を流しながら食べたい1品。インスタントのカップ麺も横浜周辺のコンビニやスーパーで発売されているので、ちょっとしたお土産にも。

【龍味 横浜トーヨー街店】
営業時間:10時30分〜20時30分
定休日:水曜日 

■映画情報

『帰ってきた あぶない刑事』
2024年5月24日より公開
監督:原 廣利
出演:舘ひろし、柴田恭兵、仲村トオル、土屋太鳳、浅野温子ほか
配給:東映/(C)2024「帰ってきた あぶない刑事」製作委員会

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