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夏場の洗車、ちょっと待って! 炎天下での洗車は百害あって一利なし、時と場所を選ばないと「愛車」を傷めてしまう原因とは

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: AMW

  • どうしても夏に洗車をする場合、雫が乾く前に拭き取りたい
  • まずは大量の水でボディを冷やしてから行う
  • 水道水にはカルシウムなどのミネラルが含まれているので、乾くと塗装表面に残ってシミみたいになってしまう
  • ワックスやコーティングも同様にすぐに乾いてしまい、塗り伸ばすどころの話ではなくなってしまう
  • 水滴がレンズになって太陽光が集められて塗装を焼いてしまうこともあるので注意
  • 夏場の洗車は、時間や天気も見極めて行わないと、クルマも人間も参ってしまう

夏の洗車は時間や天気の見極めも必要

クルマ好き、愛車好きとして洗車は欠かせないものです。ただし、とにかく洗えばいいというわけではなく、条件を選ぶ必要はあります。とくに夏場は要注意のシーズンで、炎天下ではさらに気を遣いたいところです。そもそも炎天下で洗車するのは人間のほうが参ってしまいますが……。

炎天下での洗車はボディの水分がすぐに乾いてしまう

夏といえばゲリラ豪雨などもありクルマが汚れやすい。気温は30度を超えることもあり、炎天下での洗車はしないほうがいいと言っても過言ではないほど。理由はいくつかあって、まずは暑さによってボディが熱されて、水分がすぐに乾いてしまうというのが問題。水道水にはカルシウムなどのミネラルが含まれているので、乾くと塗装表面に残ってシミみたいになってしまう。

しかも焼き付いたようになるので、除去するのは大変だ。どうしても、という場合は最近注目の純水で洗車すれば大丈夫なので、洗車好きなら家庭用の純水発生器があるからそれを買うのもいいだろう。

乾くのは水分だけでないのがさらに問題で、ワックスやコーティング剤も同様にすぐに乾いてしまい、塗り伸ばすどころの話ではなくなってしまうし、こちらも焼き付いたようになってしまうことがあるので炎天下は避けたいところだ。

ウォータースポットは塗装にダメージを与える

そしてもうひとつの問題がウォータースポットと呼ばれる現象の発生で、これは水滴が乾いてできるシミに似ているが、塗装自体が変質してしまうこともある、もっと深刻な問題となる。それは、塗装表面にできた水滴がレンズになって太陽光が集められて塗装を焼いてしまう現象だ。軽いものであれば磨いたりすれば取り除けるとはいえ、ひどいと塗装自体にダメージが及んでしまうので取り除くのは困難になる。

このように、夏場に洗車するのは厳しくて、ときに愛車を傷めてしまいかねないものとなる。まず一番はプロに頼む。どうしても洗いたい場合は、朝晩の太陽が出ていない時間に行うか、そもそも曇りの日にするか。晴れの昼間にしか行えないときは、まずは大量の水でボディを冷やしてから行うしかない。大量の水で冷やしたところで、強烈な太陽光でまたすぐに熱くなってくるのでスピーディな作業を心がけたい。いきなり洗うのではなく、行う前に、今、洗車をする必要があるのかをよく考えつつ、時間や天気の見極めもじっくりと行ってほしい。

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