クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB

クルマを文化する
REAL CAR CULTURE

AUTO MESSE WEB(オートメッセウェブ)

  • TOP
  • CAR
  • 今さらですが「スープラ」と「Z4」は兄弟車!? トヨタとBMWが手を組んで「スポーツカー復権」への狼煙を上げたプロジェクトでした
CAR
share:

今さらですが「スープラ」と「Z4」は兄弟車!? トヨタとBMWが手を組んで「スポーツカー復権」への狼煙を上げたプロジェクトでした

投稿日:

TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: AMW/BMW AG/TOYOTA

兄弟車としての共通点と相違点

兄弟車とされるGRスープラとBMW Z4は、外装スタイルが異なるだけでなく性格も異なる。GRスープラはアグレッシブな外装デザインに、歴代モデル初の純2シーター化で究極の走りを追求し、確かな安全・走行性能を備えたニッポン先進のスポーツカー。対するBMW Z4は、エレガントな外装デザインにドイツ流の質実剛健、かつ上質で爽快な走りを楽しめるオープンカーだ。

両車のボディサイズは、全長4400mm以下/全幅1865mmとほぼ同じ。スープラのホイールベースは2470mmと(先代より-140mm/トヨタ「86」より-100mm)短く、直4エンジン仕様で前後重量配分比率50:50を実現し、スポーツカーとして小回りも利く。ドライバーの視界はフロント良好だが、サイドウインドウの下端が高く側方と斜め後方がやや見にくいとの見解もある。Z4はオープン時はもちろん、ソフトトップを閉じた状態でも真後ろが見やすいようだ。

内装の質感を見ると、両車ともBMW製らしい水平基調のデザインで、インパネ形状も似ている。スープラのATレバー形状はZ4とほぼ同じく、ウインカー操作レバーも左側に装備する。Z4の質感が比較的より高く、伝統のプレミアム・ブランドらしさを感じる。

搭載するエンジンは両車とも、直列4気筒2Lターボと直列6気筒3Lターボを選べる。ともに直4モデルは最高出力197ps/最大トルク320Nm、直6モデルは340ps/500Nm。2023年モデル以降のスープラは、6気筒の「RZ」のみ6速MTが選択可能で、直6・3Lターボエンジンのレスポンス感覚もより鋭く、高い動力性能を発揮する。

走りの魅力か、上質な爽快感か、どちらが好み?

肝心な走行安定性に関して、スープラはアクティブ・ディファレンシャルを装備し、特にコーナリング時の安定感が向上している。Z4のMスポーツ・ディファレンシャルも、同様の機能を持ち安定した走りを楽しめる。両車とも短いホイールベースが走りに貢献し、機敏で曲がりやすいハンドリング特性を併せ持つ。

兄弟2台の総合的な評価は、操るドライバーの好みにも左右されるだろう。スポーツカーとして走りの魅力はスープラが勝り、オープンカーならではの上質な爽快感ならZ4が優れる……と言えそうだ。いずれにしても魅力的な最終評価は、実際に乗り比べてみてから判断してほしい。

12
すべて表示
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
著者一覧 >

 

 

 

RECOMMEND

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

 

 

 

人気記事ランキング

MEDIA CONTENTS

WEB CONTENTS

AMW SPECIAL CONTENTS