通常の5シリーズとは異なる「ホフマイスターキンク」を採用
いつの時代もM5は過度なエアロパーツをまとうことなく、保守的なセダンという外観を保つことで、車重は重いものの、とんでもないパフォーマンスを発揮してきた。そして今回の新型M5は、4.4LのV8ターボエンジンにモーターを組み合わせて最高出力727ps、最大トルク1000Nmを発生させる。外観はブリスターフェンダーやいささか派手なフロントスポイラーなどを装着する。昨今のモダンデザインからすると明確に差別化できるが、一方でやり過ぎないデザインともいえる。
例によって古語ともいえるCピラーの「ホフマイスターキンク」は通常の5シリーズとは差別化されたデザインを採用する。インテリアも歴代にならいインディビジュアルプログラムでノウハウを得た独自のラグジュアリー感を醸し出している。デジタルデバイスは通常のラインアップにあるあらゆるシステムをM社が強化チューニングし、トラクションコントロールをはじめ、M xDrive(電子制御式4WD)やシャシーコントロール、4駆と2駆の切り替えやディファレンシャルなど、ほとんどのシステムの頭にはMの文字が付けられる。
オプションのMドライブパッケージを選ぶと最高速は305キロに
最高速度は言うまでもなく250km/hで、オプションのMドライブパッケージを選ぶと305km/hに引き上げられる。その長いプレスリリースの中でも、気になる点がひとつ。それは、なんと「M5ツーリング」もラインアップされるという。
市場投入は2024年11月から開始されるが、果たしてこのパフォーマンスをオーナーとしてフルに味わうにはドイツのアウトバーンや、ニュルブルクリンクの周遊チケットが必要だろう。最大限に走りを楽しむには、日本のサーキットでは狭いかもしれない。
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