ゲームプラットフォーム「Roblox」でデビュー
ウルスSEはデジタル領域でもその旅を続けている。このクルマはゲームプラットフォーム「Roblox」でデビューし、ランボルギーニの愛好家たちに、ディスプレイを通じてランボルギーニの卓越性に浸ることができる前例のない機会を提供している。専用のバーチャルラウンジでは、特別な要望に応えるプログラム「アド・ペルソナム」による厳選されたカラーとカスタマイズオプションを通じて、ゲームのプレイヤーはウルスSEをユニークにカスタマイズすることができる。
ウルスSEは卓越したパフォーマンスと特徴的なデザインで人々を魅了し、ほぼ1年分に相当する受注を獲得しているという。ウルスSEはワールドツアーで総計4000人を超える人々を魅了し、生産が開始される前から大きな期待を集め、世界各国の舞台で華々しくデビューしている。
AMWノミカタ
輸入車は、これまで本国で発表されてから数カ月後に日本で披露されることが多かった。しかし、今回ウルスSEの日本での発表会は、本国発表からわずか1カ月後の2024年5月に行われ、実車発表がとても早くなった。
ランボルギーニは重要なマーケットで早く披露し、早くオーダーを増やしたいという思惑なのだろうが、すでに1年分の受注を獲得している点で、この作戦は成功しているといえるのではないだろうか。ウルスSEではモーターを積むことによって劇的にパフォーマンスを向上させたことが成功の要因だろう。そしてディーラーでクルマに触れる前にオーダーを獲得できる点からしても、ランボルギーニに対する顧客の絶大なる信頼感に驚く。
バーチャル世界でもランボルギーニを体験できることは、新しい試みである。全世界で4億人の登録者数を持ち急成長している「Roblox」のユーザー層は17歳から24歳の若年層で、13歳以下のユーザーは3000万人近くいる。バーチャル世界でランボルギーニを認識し、体験しているユーザーが数年後には実社会へ出てくる。
日本のスーパーカーブームのときのように、ゲームプラットフォームの世界でランボルギーニに憧れていた世代が購入する日が近い将来に訪れるのであろう。短期・長期ともにランボルギーニのコミュニケーション戦略は抜かりがないように思える。