作業は手間と根気が必要になる
輸入車、とくにドイツ車で悩んでいる方が多いのが、ウインドウサッシやモールの「白サビ」。最初は光り輝いているのが次第にくすんできて、ひどくなると点々とシミができてしまいます。クルマが古く見えるばかりか、佇まいがよくありません。どうすれば新車のような輝きを取り戻せるのかお伝えします。
アルミモールにはアルマイト処理がされている
白サビになったアルミモールは、部品自体が変質してしまっているので、こすっても落ちなく、コンパウンドで磨くと一旦は落ちるものの、結局は元に戻るだけとなる。一方、日本車の場合、最近のモデルでは黒い樹脂製が多く、シルバーの場合でも樹脂や金属に硬いクロームメッキをかけているので急激に劣化することはない。
ドイツ車のモールになぜ白サビが出てしまうかというと、日本の雨がアルカリ性だからとされている。そもそも本物のアルミを使用しているのもあるだろう。モールは何も処理がされていないわけではなくて、アルマイト(酸化アルミニウム)加工がされていて、これは欧州で多い、酸性雨対策としては効果的。ただアルカリには弱いので、白サビが出てしまうのだ。この違いによって、新車時の対策が進まないというのがある。ちなみにモール以外ではアルミホイールの表面のクリア塗装が剥げたりすると水分が浸透して、白サビが発生することがある。
ポイントは磨いたあとにどうするか?
いずれにしても、白くカサカサやブツブツになるのはみっともないので何とかしたいが、先述したようによほど長期間放置して内部までサビが入り込んでいない限りは、磨けば取り除くことはできる。使うのはコンパウンドやペーパーヤスリで大丈夫だ。ただし、細いモールだけに作業自体は根気が必要で、手間も時間もかかるので悪しからず。もちろん荒いもので磨けばあっという間とはいえ、素材はアルミゆえ、削り過ぎにも注意で、そうなると高価な新品に交換するしかなくなってしまう。
磨いてピカピカにしたら、いかにして白サビを発生させないかが問題だ。一番手っとり早いのがコーティングだが、一般的なボディ用では力不足。最近はモール保護をうたうものも出ているので試してみるといいだろう。また、磨くのも含めてコーティング専門店でメニューがあり、DIYで自信がない人は任せるのも手だ。さらに完璧を期すなら、モールを外して研磨したうえで、クリア塗装をかけて保護するのがベスト。ただ、費用も手間もかかるので、よほど愛着があるクルマでないとそこまでするのは考えものだ。