イタリアワインの名門「アンティノリ」とコラボ
イタリアワインの名門「アンティノリ」の50周年を記念するとともに、マセラティブランドの誕生110周年を祝福してワンオフモデルのマセラティ「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」が製作されました。このモデルは、2024年7月14日にカリフォルニアで開催される「フェスティバル・ナパ・バレー」のアメリカ有数の芸術チャリティ・イベント「アーツ・フォー・オール・ガラ」でオークションにかけられます。
ブドウ畑やワインが造られる醸造所とティニャネロからインスピレーションを受けて製作
2024年7月1日にマセラティブランドは誕生110周年を記念して、26世代にわたって家族経営で受け継がれ、600年以上の歴史を誇るイタリアワインの名門「アンティノリ」と提携した。これにより、100%フル電動オープンカーの新型「グランカブリオ フォルゴレ」をベースにした「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」がワンオフで製作された。このクルマのインスピレーションは、ブドウ畑やワインが造られる醸造所、そして半世紀もの間変わることなく今なお高い認知度を誇るティニャネロのワインから得られている。
色彩、陰影、革新的な素材、洗練された職人技を駆使したディテールによって製作され、「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」は名高いティニャネロのブドウ畑と、このワインの50年への頌歌(しょうか)となっている。
シートはティニャネロの丘に連なるブドウの木々を想起させるデザイン
エクステリアは特別に調合されたビスポークカラーでペイントされる。ボディはブドウ畑の土壌にインスパイアされた赤茶色をベースに、ワイン樽の中心に施される色を想起させる、バーガンディ色を加えた色調で仕上げられている。タイヤのリムとブレーキキャリパーはそれぞれマットブラックとグロスブラックを採用する。光沢のあるボディにブロンズのマセラティロゴがあしらわれ、ソフトトップのカラーはブラックとなる。
インテリアのシートには、ブドウの絞りかすを使ったヴィーガンレザー「VEGEA」を使用し、伝統、革新、クラフツマンシップを融合させた両メゾンの歴史を称えている。シルバーとバーガンディのリブ編みのマルチマテリアルで装飾されたレザーはティニャネロの丘に連なるブドウの木々を想起させるものとなっている。
さらにパネルにはダークブライアウッドにレーザー加工を施し、ティニャネロのロゴがあしらわれる。ヘッドレストには、トライデントエンブレムとティニャネロの特徴のひとつである太陽を組み合わせたエレガントな刺繍が施される。またヘッドレストと同じシンボルが中央のフロアトンネルにレーザーで描かれ、「1971-2021」の日付が添えられる。これはティニャネロが市場にリリースされてから50年になることを表す。
この「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」は、2024年7月14日にカリフォルニアで開催される「フェスティバル・ナパ・バレー」のアメリカ有数の芸術チャリティ・イベント「アーツ・フォー・オール・ガラ」でオークションにかけられる。収益金はチャリティに寄付される予定だ。
AMWノミカタ
まずは600年の歴史を誇るワイン醸造所とのコラボレーションというのが、じつにイタリアらしいと感じる。クルマとお酒はなかなかコラボしにくい分野ではあるが、ベントレーはシングルモルトウイスキーのマッカランとコラボをするなど、富裕層の食に対する関心の高さがここに来てさらに高くなっているのだろう。
今回発表されたワンオフモデルの大きな話題は、ぶどうの絞りかすを原料に使ったヴィーガンレザーの「VEGEA」を採用したことだ。菜食主義者の「VEG」と大地を意味する「GEA」の造語であるVEGEAの作り方は、まずはブドウの絞りかすを乾燥させ粉状にし、オイルを加えて攪拌しペースト状にするという。それをベースとなるオーガニックコットンまたはリサイクルコットン、リサイクルポリエステルに塗ることで完全にサステイナブルな素材が完成する。
一般的な人工皮革と比べると30%ほど度高い価格設定だが、100%電動オープンカーの「グランカブリオ フォルゴレ ティニャネロ」に新素材を初採用したことで、マセラティの環境に対する強いメッセージを感じとることができる。