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弾丸ヨーロッパ博物館ツアー!「天国」はトヨタ「2000GT」と70年代フェラーリF1…「地獄」は以前と代わり映えしない展示、その落差も旅の醍醐味!

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TEXT: 原田 了(HARADA Ryo)  PHOTO: 原田 了(HARADA Ryo)

トヨタ2000GTやスバル ドミンゴにも会えた!

翌日訪れたのはエミール・フレイ・クラシックス(Emil Frey Classics)とスイス交通博物館(Swiss Museum of Transport and Communication)。前者は個人博物館で今回が初の訪問でしたが、後者はスイス交通博物館財団が運営する公的博物館で2010年に訪れて以来14年ぶり2度目の訪問となりました。

エミール・フレイ・クラシックスは、朝の7時半からカフェがオープンし、ミュージアムは10時に開館するとのことでしたが、7時過ぎに現地に到着しオープン少し前にカフェでコーヒーを飲み、取材させてほしいとお願いしたところ8時過ぎから特別に取材撮影させていただくことになりました。

早速、カフェと同じフロアのクルマを撮影し、いよいよ展示館の撮影に入りました。展示館は3フロアで構成されていて収蔵車両も十分な台数となっていました。レーシングカーの展示は数少なく、純粋なレーシングカーとしては唯一、トヨタ・エンジンを搭載したシェブロン「B34」が展示されていました。トヨタ・エンジンを搭載したF2ということで、これからちょっと調べてみようと思います。またベストコンディションのトヨタ「2000GT」やスバル「ドミンゴ」も好印象でした。

見たかったモデルが不在だったスイス交通博物館

続いて訪れたスイス交通博物館ですが14年前と同じくがっかりしてしまいました。これはクルマ関連の展示が限られていることと、壁一面にクルマを展示して、その中から1台ずつ選んで1階中央のステージに運んでくるというもの。イベントとして楽しむ入館者もいるとは思いますが、クルマそのものを見てみたいと思うファンにとっては物足りないと思います。14年前にも同じようにレポートしたのですが、今回も同様です。

さらに今回、もっとがっかりしたのは見たかったモデルが不在だったこと。じつはスイスの自動車メーカーとして知られるモンテヴェルディは、本拠を構えていたバーゼルでプライベート博物館を運営していました。しかし、こちらが廃館となり、その収蔵モデルが、このスイス交通博物館に移管されたとの情報があり、無理やり今回のスケジュールに組み込んでいたのですが、壁面の、モンテヴェルディの車名を書き込んだケージは全て車両不在。

また車両3~4台が展示されていたであろうモンテヴェルディの特設スペースも「もぬけの殻」となっていました。インフォメーションで確認してもモンテヴェルディの不在理由が分からず不満は増すばかり。本当に残念な訪問となりました。

次回は必ず訪れたい博物館

ドイツでの滞在最終日にはドイツトヨタとオペルのワークス・コレクションを取材するつもりでいましたが、メールを送っただけではこちらの意向が伝わっていなかったようで、電話連絡してやっと意向が伝わったようです。でも滞在最終日に「明日なら……」と言われても叶うはずもなく、泣く泣くフランクフルト周辺で1日を過ごし、翌日早朝のBA便でフランクフルトからロンドンに移動。夜のJAL便で帰国の途につきました。次回は、7月から8月にかけてのアメリカ取材旅日記をお送りしたいと思っています。

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  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • 原田 了(HARADA Ryo)
  • ライター。現在の愛車は、SUBARU R1、Honda GB250 クラブマン、Honda Lead 125。クルマに関わる、ありとあらゆることの探訪が趣味。1955年、岡山県倉敷市生まれ。モータースポーツ専門誌の地方通信員として高校時代にレース取材を開始。大学卒業後、就職して同誌の編集部に配属。10年間のサラリーマン生活を経て90年4月からフリーランスに。モータースポーツ関連の執筆に加え、オートキャンプからヒストリックカーイベントまで幅広く取材。現在ではAMWに、主にヒストリー関連コラムを執筆。またライフワークとなった世界中の自動車博物館歴訪を続け、様々な媒体に紹介記事を寄稿している。
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