新旧スカイラインを親子2代で楽しむ
多くの日産車が参加している会場で、父子ともに日産「スカイライン」乗りというオーナーがいると聞きつけ、さっそく話を聞きに行ってみました。すると、「2000GT」と「RSターボ」に乗っているという親子を発見。どちらがどっちに? と、聞いてみたところ意外な答えが。2人ともに憧れだったというスカイラインを紹介してもらいました。
親子で2000GTとRSターボ乗り
2024年4月14日、新潟県は三条市で開催された「20世紀ミーティング 2024年春季」では、新年早々地震の被害に見舞われた能登への義援金募金箱も設置され、エントラントや来場者から多くの善意の募金が集まった。今回のイベントにはジャンルを越えて2輪・4輪合わせて計178台のエントラントを数えたが、やはり参加台数が多いのは日産勢。なかでも目立ったのはプリンス時代のS50から11代目のV35まで、20台もの歴代モデルがエントリーリストに名を連ねた「スカイライン」勢だ。
どの車両もオーナーの愛情が注がれた素晴らしいコンディションであったが、今回はそれらスカイライン勢を代表して(?)、2人のオーナーにお話をうかがうことに。それが1971年式の「スカイライン2000GT」と、1983年式の「スカイラインRSターボ」でエントリーの、“そら”さん&“おやじ”さん親子である。
じつはイベントのスタッフから「新旧のスカイラインを親子2代で楽しまれているオーナーさんがいますよ」との情報を頂いてのインタビューであったが、2人のそれぞれの愛車を聞くと、2000GTが息子の“そら”さん、RSターボが父上の“おやじ”さんとのこと。こちらの勝手な想像とは逆だった。まずはその辺りのお話から。
魅力は日産久々の4バルブDOHCエンジンの鼓動
「もともとヒストリックカーには興味があって、昔から糸魚川の旧車イベントなどはよく見学に行っていました」
と、父親の“おやじ”さん。しかし毎年のようにイベントを見学しているうちに、自分でもヒストリックカーが欲しくなるのは必定。もともとスカイラインRSは新車がデビューした時からずっと「夢のクルマ」だったそうで、最近になってついに入手したとのこと。
「手に入れられたのが嬉しくて、買ったばかりで早速青森までツーリングに行ったほどです」
やはりその魅力は、日産久々の4バルブDOHCエンジンの鼓動だという。調子は上々で、手に入れてからはツーリングやイベントの参加など、ヒストリックカー趣味を堪能しているとのこと。やはり思い切って手に入れてよかった、と。
スカG乗りの普段の足はサニトラ
そして息子の“そら”さんは1999年生まれの弱冠25歳。前述の通り愛車は1971年式のスカイライン2000GTだ。
「このクルマを手に入れたのは、えーっと、2020年の12月19日です!」
と、サクサクとスマホを操って納車当日のデータをすぐに確認してくれる。さすが平成生まれの若者。それにしても若い身空でハコスカとは素晴らしい。年式的にはご本人の生まれる30年ほど前のクルマですよね。
「幼少期から父親に連れられてあちこちの旧車イベントに出かけていたので、クルマといえばこの時代のカクカクしたやつが一番なじみ深いんです。GT-Rはもう手が届かない価格帯。もちろん自分が手に入れたL20のGTもずいぶん高かったですが、やはり物心ついた頃からの憧れでしたので思い切って」
“そら”さんの本職はメカニック、しかも建機などの重機の整備というから、愛車のメンテナンスもお手のもの。ハヤシストリートホイールを履かせダウンサスで若干車高を落とした以外は、ほぼ綺麗なノーマル状態を保っている“そら”さんのスカG。ちなみに彼の普段の足はサニトラというから、もう100点満点。お父上の英才教育(?)の賜物だろう。青は藍より出でて藍より青し。いつまでも新旧スカイライン父子鷹であれかし。
>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを一冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)