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日本人もびっくり! ホンダ「S600」が1000万円オーバー!!「エスロク」を狙うならまずは国内の専門業者から探すのがベターです

日本人もびっくり! ホンダ「S600」が1000万円オーバー!!「エスロク」を狙うならまずは国内の専門業者から探すのがベターです

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TEXT: 武田公実(TAKEDA Hiromi)  PHOTO: 2024 Courtesy of RM Sotheby's

なんと1000万円超えで落札!

RMサザビーズが2024年5月31日〜6月1日に開催した「The Dare to Dream Collection」オークションに出品された、この1965年式ホンダS600は、スポーティな色合いの「スカーレット(レッド)」に、アクセントのクロームトリムが美しい1台だった。

日本国内仕様を思わせるフェンダーマウントの運転席サイドミラーが特徴で、純正ホイールキャップつきのホイールに、細いホワイトリボンタイヤを組んでいる。複雑な形状とされた軽合金製カムカバー、あるいは4連装のCVキャブレターが目立つ、エンジンルームのディテールも美しい。

インテリアには、日本の「デンソー(日本電装)」社製の計器類、美しいウッドリムのステアリングホイール、カーラジオ、そしてカラーで鮮烈なコントラストをなす赤いラップベルトが付いた黒のバケットシートが装備されている。

今日の素晴らしいコンディションは、「The Dare to Dream Collection」が入手する前に、ブリティッシュ・コロンビアの有名な「ルディ・アンド・カンパニー」社の手でレストアが施されたことによって実現したとのことである。

長年にわたり、ホンダは忠実で熱心なファンを持つ、さまざまな製品をカバーする特別なブランドを築いてきた。このS600は、世界的に人気を博した最初の車種のひとつであり、最近ではカルト的な人気を博している。

エスティメート上限を大幅に上回る落札額!

RMサザビーズ北米本社は「このユニークかつ魅力的、そしてファン・トゥ・ドライブなホンダの、もっとも素晴らしいレストア個体のひとつであることは間違いない」という謳い文句を添えて、われわれ日本人からするとちょっと強気にも映る、3万ドル(約485万円)~4万5000ドル(約730万)のエスティメート(推定落札価格)を設定した。

なお、今回の「The Dare to Dream Collection」オークションは、すべて「Offered Without Reserve(最低落札価格なし)」形式で行われるというのが前提条件。したがって、たとえ入札が希望価格に到達しなくても落札されてしまう「リザーヴなし」で出品されることになっていた。

それゆえ、日本車ブームが定着しつつある国際クラシックカーマーケットであっても、トヨタ「2000GT」や「ハコスカ(日産スカイライン2000GT-R)」でもないホンダ・エスでは、「リザーヴなし」で起こりうるデメリットも危惧されたのだが、競売が終わってみればエスティメート上限を大幅に上回る6万7200ドル。つまり、日本円に換算すると約1080万円という、たとえ現在の円安の為替レートを加味して考えても、なかなかビックリなハンマープライスで落札されるに至ったのだ。

昨今の日本製クラシックカー人気もあって、日本国内でもホンダS600のマーケット価格も高騰の一途を辿っているようだが、それでも輸入に関わる諸費用も合算すれば、今回の落札車両の半額くらいで充分に狙うことができる。

すなわち、もしもこのクルマを手に入れたいと思うのなら、まずは老舗の「エス」専門業者もある国内から探しはじめるのがベター、ということなのだろう。

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  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 武田公実(TAKEDA Hiromi)
  • 1967年生まれ。かつてロールス・ロイス/ベントレー、フェラーリの日本総代理店だったコーンズ&カンパニー・リミテッド(現コーンズ・モーターズ)で営業・広報を務めたのちイタリアに渡る。帰国後は旧ブガッティ社日本事務所、都内のクラシックカー専門店などでの勤務を経て、2001年以降は自動車ライターおよび翻訳者として活動中。また「東京コンクール・デレガンス」「浅間ヒルクライム」などの自動車イベントでも立ち上げの段階から関与したほか、自動車博物館「ワクイミュージアム(埼玉県加須市)」では2008年の開館からキュレーションを担当している。
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