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真夏のクルマは「オーバーヒート」にご注意! 旧車じゃなくとも10年を超えた車両に突然襲ってくるトラブルの対処法は?

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TEXT: 近藤暁史(KONDO Akifumi)  PHOTO: AMW/photo AC

エンジンは切らないで様子を見る

オーバーヒートにその兆候はあるのかというと、一気に冷却水が抜けてしまう場合は、一発で水温計は振り切ってしまうので、予兆などわからないことがほとんど。いっぽう、ジワジワと水温が上がる場合は、各部の不具合で冷却が追い付かないときで、チリチリというノッキングが起こってパワーダウンしたり、エアコンが効かなくなったりすることが多い。そのほか、ボンネットのすき間から水蒸気が上がることもある。

では、オーバーヒートが発生したらどうするか。走行中であれば安全を確保しながら路肩に速やかに止める。そしていきなりエンジンは切らないで、ラジエーターを冷やす電動ファンが回っているかを確認。オーバーヒート状態であればもの凄い勢いで回っているので、音でわかるはずだ。

ファンが回っていなければエンジンはオフにする。このとき、慌ててボンネットを開けたくなるが、それはご法度。冷却水が大量に漏れていると、水蒸気となって吹き出して火傷する可能性があるので不用意にボンネットは開けない。また、ファンが回っていても水温がドンドンと上がっていくなら、エンジンは切ったほうがいい。

いずれにしてもボンネット内では異常&緊急事態が発生しているので、冷えたからといって自走してはダメ。昔のように走りのストレスだけでオーバーヒートするような時代であればしばらく放置して冷やせばいいだろうが、最近のクルマでは確実に故障が発生していると考えられるので、レスキューを呼んで運んでもらい、原因を究明するのが基本だ。

オーバーヒートの場合、原因はいろいろとあるし、気がつくタイミングなども関係してくるのでダメージはよく確認してみないとわからないが、早めに気がついていれば該当箇所を交換したりするなどの修理をすれば元に戻ることがほとんど。しかし、エンジンまでダメージが及んでいると、オーバーホールもしくは積み替えなど、大きな手間と費用がかかることにもなる。とにかく、おかしいと思ったらすぐにクルマを止めることが、被害の大小に大きく関係することだけは覚えておいてほしい。

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