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彼女のスバル「360」は赤帽「サンバー」のスーチャー仕様エンジン搭載で高速もらくらく…「婚約指輪の代わりに買ってもらいました!」

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TEXT: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)  PHOTO: 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)

攻めた走りも楽しめる仕様に

また、このスバル360は足まわりもかなりイジってあり、純正フロントサスペンションは本来トーションスプリングと油圧ダンパーを装着するが、驚くことにそのダンパーユニットをバイクのホンダ「グロム」から流用して装着している。リアはサンバー用のサスペンションをアクスルも含めてフル移殖し、剛性を高めるために左右に2本ずつリンクを追加して、パワーに対応させた工夫も施す。

このサスペンションに対し、ノーマル然とした見た目にこだわりたいという田中さんの希望で、純正の10インチホイールを装着し、タイヤはフロント145/80R10、リアは165/70R10を履かせている。外装については、ヘッドライトカバーとボンネットのストライプが特徴の「ヤングSS」仕様になっているのがポイント。かわいらしいスバル360だが、リアから見ればワンオフ製作のチタンエキゾーストマフラーが覗きスパルタンな雰囲気を醸し出す。

また室内にはフルバケットシートがセットされている。じつは田中夫妻はサーキット走行が大好きで、このスバル360でもたまに走っているという。エンジンスワップに加え、サスペンション、トランスミッションのギア比等も変更しているので、攻めた走りも楽しめるクルマに仕上がっているそうだ。

世の中にこんなにスゴイ発想のクルマがあったとは……。このクルマ、その名をつけるとしたらスバル360ヤングSS仕様の発展型だけに、「スバル660ヤングSC」なんてネーミングがふさわしいのではないか。田中夫婦の婚約指輪代わりの大切な1台。くれぐれも事故には気をつけ末永く乗って楽しんでもらいたい。

>>>2023年にAMWで紹介されたクルマを1冊にまとめた「AMW car life snap 2023-2024」はこちら(外部サイト)

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  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 青木邦敏(AOKI Kunitoshi)
  • 1969年生まれ。某出版社でドレスアップ誌、チューニング誌の編集長を歴任。2006年に自動車・バイク専門の編集プロダクション株式会社バーニーズを設立。自動車専門誌をはじめ、チューニング、カスタム系、旧車、キャンピングカー、アウトドアに関する媒体を新たに立ち上げる。これまでの愛車は、セリカXX、スカイライン、AE86、AE92、シビック、スープラ、シルビア、180SX、ロードスター、RX-7、BMW850iなどなど。他にもセダン系、バン系、ミニバン系など数多くのクルマを乗り継いでいる。
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