「パスポルト・トランキリエ」と呼ばれる保証プログラムの強化
また、ブガッティはブランドの未来に焦点を当て続ける一方で、増え続ける不朽の名車にも重点を置いている。これには「ヴェイロン」や、そう遠くない将来にモダンクラシックへと移行する「シロン」も含まれる。
2024年に向けた取り組みの一環として、ブガッティは、将来中古車として販売される際の車両整備の拡大、オーナーチェンジプロセスの改善、および幅広い製品ラインアップを通じて、現在および将来の中古ブガッティオーナーの増大するニーズに応えるべく取り組んでいる。
これには、「パスポルト・トランキリエ」と呼ばれる保証プログラムの強化(2021年に開始され、ヴェイロンとシロンのオーナーに標準保証期間を超える延長サービスとメンテナンスを提供し、究極の安心を提供する)が含まれる。
「トゥールビヨン」は「Pour l’éternité(永遠のために)」と呼ばれているが、ブガッティは、ヴェイロンとシロンのオーナーがメンテナンスや改修に必要なパーツを継続的に入手できるようにすることで、長寿命と価値の維持を保証している。ヴェイロンはすでにモダンクラシックカーとしての地位を確立しており、シロンはハイブリッドの後継モデルであるトゥールビヨンの発表後、モダンクラシックカーとしての地位を確立しつつある。
ブガッティは、最高級のハイパースポーツカーを作ることに専念している。ブガッティのグローバルネットワークが提供するサービスは、場所を問わず、モデルを問わず、目の肥えたカスタマーに比類のない顧客体験を保証するものである。2024年とその先を見据えて、モルツハイム本社のカスタマーサービス・チームは、これまで以上に過去を考慮しながら、未来に向けて積極的に準備を進めている。
AMWノミカタ
ブガッティの修理工場には、サービスパートナーとサービスパートナー・オブ・エクセレンスの2種類が存在する。サービスパートナーは、標準的なタイプのサービスとメンテナンスを実施するのに対し、サービスパートナー・オブ・エクセレンスは、それに加え、より複雑なメンテナンス作業や専門的な修理を実施することができる。現在、シンガポール、ドバイ、デュッセルドルフ、ロンドン、ビバリーヒルズ、ニューヨークの6箇所にサービスパートナー・オブ・エクセレンスがあるが、既存の全ての標準的なサービス工場をハード/ソフトの両面でグレードアップし、世界中で増え続ける車両のメンテナンスを行っていこうというのがブガッティの考えである。
一般的にはサービス工場が近くにないようなクルマは販売には大きな障壁になる。これまでのブガッティの顧客はそんなことは覚悟の上で、それさえもブガッティオーナーの特別な体験として受け入れてきたのであろう。しかし、ブガッティの目的は比類のないカスタマーサービスをアフターセールスの部門でも提供することである。日本の顧客にも早くグローバルレベルのカスタマーサービスを体験して欲しいとおもう。