東京オートサロンへ自走で行くために購入したのが86だった
フルノーマルからチューンドまで関係なく、オーナー同士が気軽に集える場を作りたいと昨年からスタートしたイベントが、2024年5月の開催で2回目を迎えた宮城86/BRZミーティングです。初開催の昨年も50台となかなかの盛況ぶりでしたが、今年は150台もの新旧86/BRZが参加しました。そんな東北中心のオーナーのなかから、トヨタ「86」の気になる1台を紹介します。
S15シルビアも候補だったがトラブルが少ない86をチョイス
以前は軽自動車に乗っていた佐藤亜斗夢さんだが、東京オートサロンに普通車で遊びに行こうと思い立ち、ZN6型トヨタ「86」を購入したのは今から約5年前のことだった。同じスポーツカーらしいスタイルでFRの日産S15「シルビア」も候補だったが、古いクルマはトラブルが不安で現行モデルだった86をチョイスしたという。1年ほどは湧き上がるカスタム欲を抑えながらもノーマルを維持し、東京オートサロンへ自走で遊びに行くという目標のひとつを達成。その会場で326パワーの車高調を買ってから堰を切ったように手を入れ始める。
エアサスを使わずにここまでローダウンさせつつ、アーム類も導入することで強烈なキャンバーを実現。以前はもっとタイヤを寝かせていたらしいが、さすがに偏摩耗が激しく少し戻したという。組み合わせているホイールはワークT5Rの2ピースで、元々のマットカラーをシルバーに再ペイント済み。深みのある色で黒いボディとの相性もよくお気に入りだ。
とくにこだわって作り込んだのはオーディオ。MTXをメインにシステムを構築しており、スピーカーはフロントのドアが3ウェイで、後席の横には2ウェイをインストール。さらにトランクスルーを塞ぐようにウーファー2発、ラゲッジにもアンプ類が整然と並ぶ。そしてオーディオが好きになった一因だと話す、父親に譲ってもらったa/d/sのアンプも装着する。
ブリッドシートの先代柄にこだわって中古パーツを探した
もうひとつのこだわりはシート。86/BRZに限らず愛用者が多いブリッドのバケットシートだが、欲しかったのは現行モデルじゃなくひとつ前の型だった。コンディションのいい中古パーツを探しているうちに見つけたのが赤で、それに合わせてスピーカーまわりなどに赤を差し色で使うことにしたという。本音を言えば赤じゃなく黒が希望だったそうだけれど、中古はクルマだけじゃなくパーツも一期一会だ。悩んだ末にインテリアをシートに合わせてカスタムしようと決めたそうだが、現在の仕上がりを見る限り、正しい選択だったのではないだろうか。
またパワー系のチューニングも手を抜いていない。マフラーはBe Freeをメインにフラッシュのテールエンドを組み合わせ、エキゾーストマニホールドはPLM製を知人からリーズナブルに入手。今後はK&NのエアクリーナーやフラッシュエディターによるECU書き換え、さらなる迫力アップを狙って19インチのホイール投入も見据えている。東京オートサロンにマイカーで行くのは通過点、仲間の影響もありカスタム熱はまだまだ収まらない!