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マセラティが本格的に韓国に進出! 日本の1/4しか売れていない市場になぜいま? マネージング・ディレクターは木村隆之氏

オープニングイベントに登場した新型グラントゥーリズモ

マセラティが韓国での販売を強化

マセラティは2024年7月3日に「マセラティ・コリア」を設立したと発表しました。この新たな市場には、新型「グラントゥーリズモ」と新型「グランカブリオ」を投入し、ネットワークの拡大、ロイヤルティプログラムの充実などによりブランドのプレゼンスを強化していきたいとの考えを持っています。マネージング・ディレクターはマセラティジャパンの木村隆之氏が兼任する形となります。

オープニングイベントがソウルの東大門デザインプラザ(DDP)で開催

2024年7月3日に「マセラティ・コリア」のオープニングイベントがソウルの東大門デザインプラザ(DDP)で開催された。このオープニングイベントにマセラティCEOのダヴィデ・グラッソ氏、グローバル・チーフ・コマーシャル・オフィサーのルカ・デルフィーノ氏、韓国・日本担当マネージング・ディレクターの木村隆之氏が出席し、マセラティ・コリアの立ち上げに対する取り組みを表明した。

マセラティは、世界70カ国以上、輸出率86%を誇るマセラティのプレゼンス拡大に注力し、その影響力を強化するため、独自エンジンの開発やインテリアデザインの強化など、革新的な投資を積極的に行っている。このグローバル戦略の一環として、マセラティ・コリアは、「イタリアン・ラグジュアリー」への深い理解がある韓国において、高性能ラグジュアリーのトップブランドとしての地位を確立することを目標としている。

またマセラティ・コリアは、その発足を記念して、マセラティが100%開発・生産するV6エンジン「ネットゥーノ」を搭載した新型「グラントゥーリズモ」と新型「グランカブリオ」を韓国で初めて発表した。100%イタリアで設計、開発、製造された各ニューモデルは、イタリアの芸術的伝統とクラフツマンシップを披露し、マセラティのイタリアン・エクセレンスへの献身を強調する。

アフターサービスを含むネットワークを強化することで顧客との接点を強化

マセラティ・コリアは、より高い顧客体験を提供するための戦略も発表した。それは、アフターサービスを含むネットワークを強化することで顧客との接点を強化し、満足度とサービスの質を向上させる計画だ。さらにマセラティは、2023年6月に開始した初の総合型ロイヤルティプログラム「トリデンテ」を通じて顧客体験を増幅し、ブランド・ロイヤルティを最大化することを目指している。

マセラティ・コリアのマネージング・ディレクターを務める木村隆之氏は、このように述べた。

「マセラティ・コリアは、イタリアのラグジュアリーを反映したディーラーネットワークと施設の充実を図り、比類のない顧客満足を約束します。マセラティは韓国におけるラグジュアリーカーをさらに向上させ、ブランドとしての地位を確固たるものにしていきます。

今後、マセラティはより魅力的で没入感のあるブランド体験を顧客に提供するため、大胆な取り組みを開始します。それは、喜び、幸せ、興奮というイタリアの精神“アレグリア”を体現する様々な革新的製品やイニシアチブを導入する予定です。これらのエキサイティングな展開に期待してください」

AMWノミカタ

これまで韓国でのマセラティの販売は「フォルツァ・モータース・コリア」が行ってきたが、新たにマセラティ・コリアが設立されたことで輸入権が移り、マセラティ・コリアのもとで新たなネットワークの構築やサービスの拡充が図られるという。韓国輸入車組合のデータを見ると、2024年1〜5月でベントレーが100台、ランボルギーニが155台、ロールス・ロイスが75台販売されている。これは日本のおおよそ半分の規模となるが、マセラティは日本の514台に対し、韓国では128台とおおよそ1/4の販売台数にとどまっている。

もちろんモデルラインアップの違いなどもあるかとは思うが、マセラティにとってはポテンシャルのあるマーケットだともいえる。韓国はBMW、メルセデス・ベンツ、テスラの順でこの3社が圧倒的な販売力を持ち、総販売台数の約65%を占めている。これはマセラティにとって乗り換えが期待できる大きなポテンシャルカスタマー層と言えるであろう。2024年は「2024-2025韓国・イタリア相互文化交流の年」である。マセラティの自動車を通じて工業製品としての価値だけではなく、そこに宿るイタリア文化の価値の理解も深まれば良いと感じる。

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