懐かしいと思ったらオジサン世代確定!?
平成から令和になって、クルマの小物グッズ、アクセサリー、装備も様変わりしています。最近のクルマは装備が充実し、キレイでさっぱりとした車内環境が望まれ、喫煙者も大幅に減ったことから、小物グッズ、アクセサリー、装備に対する考え方が、自動車メーカー、ユーザーの双方で大きく変化しています。今回は、かつて存在した懐かしいアイテムを紹介します。
昭和のクルマ好きは購入したら必ずカスタムしていた!
昭和の時代を思い出せば、カーマニアはクルマを買ったらステアリングを交換し、フェンダーミラーをドアミラーに付け替えるのが定番だった(もちろん鉄チンホイール全盛だからアルミホイールも)。
筆者もいすゞ「117クーペ」のステアリングをナルディのウッドステアリングに、フェンダーミラーも早々にセブリングのメッキ仕上げのドアミラーに交換したものだ。
コンパクトスピーカー
さて、昭和の時代に一大旋風を巻き起こしたカーアクセサリーの代表格を上げてみると、まずはセダンタイプのリアパーセルトレイに載せたコンパクトスピーカーがあった。オーディオ、音楽好きのドライバーならまずやっていた、車内で音楽をいい音で聴くための定番であり、ナカミチのヘッドユニット×外国製のブックシェルフ型スピーカーの組み合わせなど、かなり凝ったシステムを構築し、自慢していたものだ。
その理由は、今とは違い、当時の純正オーディオの音があまりにもショボかったことが挙げられる。が、現在ではクルマにハーマンカードン、JBL、マッキントッシュなどのプレミアムサウンドシステムが用意され、マツダのように純正オーディオの音質にこだわりまくっている例もあって、そうした車内オーディオシステムを組む人は激減(カーオーディオマニアを除く)。
そもそもブックシェルフ型スピーカーをしっかりと固定できるリアパーセルトレイを備えたセダンタイプのクルマが激減し、一般ユーザーの多くがハッチバック、SUV、ミニバンに乗っていることもあるだろう。
水中花シフトノブ
おそらくトラックドライバーからブームになった「水中花」の透明のシフトノブも天然記念物的過去の遺物だ。昭和初期から中期にかけてのクルマのミッションはマニュアルが基本で、だから交換しやすかった……ということもある。筆者も117クーペにナルディのウッドステアリングとともに、水中花、ではなくナルディのウッドシフトノブを付けて、そのひんやりとした手触りに満足していたものだ。
吊り革
車内に吊り皮……なんて聞いても、ピンとこない人がほとんどだろうが、昭和初期にプチブレイクしたカーアクセサリーだ。なんで車内に電車や地下鉄、バスにある吊り革が必要なの? と思うかもしれないが、これはハコ乗りしたときに車外に落ちないように付けていたアクセサリー。一般ユーザーとは無縁の族車専用だったというわけだ。
エンブレムチューン
1980年に登場したマツダ「ファミリア」で大ブレイクした、丘サーファー御用達(?)の小物が、ダッシュボードの上に乗せる椰子の木、芝生だった。そう、ダッシュボード上が南の島、ハワイだったのだ。そんなファミリアのヒットとともに、この時代に流行っていたのが、輸出仕様のエンブレム。ファミリアなら輸出仕様名の「323」、日産「フェアレディZ」なら北米仕様の「DATSUN」、「280ZX」のエンブレムに張り替えるのだ。じつはどちらも筆者の愛車で、当時の自動車雑誌でドレスアップ記事を担当していたので、そうしたドレスアップには超熱心だったのである。
自動車電話
1980年代には、日本にも自動車電話が登場。センターコンソールに自動車電話を置き、アンテナはトランクリッド横に立てるのがステイタスだった。しかし、公用車はともかく、タクシー、オーナーカーででっかい自動車電話を付けるのは過去のこととなっている。
ドリンクホルダー
いわゆる後付けドリンクホルダーも、ドリンクホルダーが極端に少ない一部車種を除き、あまり見かけなくなっている。それもそのはず、自動車メーカーはドリンクホルダーを重視し、各席に用意しているのはもちろん、紙パックもOKとか、ペットボトルのキャップ置きを用意するとか、意外にもドリンクホルダーの装備にこだわっているからだ。
例えば、先代ホンダ「ステップワゴン」は、なんと運転席まわりに5個、2列目席まわりに6個、3列目席まわりに5個の合計16個もある。最大8名乗車が可能だから、1人あたり2個は確保される計算になる! エアコンのルーバーに取り付けて冷気を当てるタイプもあるが、エアコンの冷風の流れをせき止めてしまいそうで、導入を躊躇する人も多いのではないだろうか。