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犬だって車酔いします! 愛犬が快適に車内ですごせるための対策法とは? 30年の経験を元にドッグライフプロデューサーが伝授します

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TEXT: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)  PHOTO: 青山尚暉(AOYAMA Naoki)

普段使っているアイテムを車内に持ち込もう

愛犬をストレスなくドライブを楽しんでもらうには、乗せ方も重要になる。すでに犬はニオイに敏感であると説明したが、喫煙はもちろん芳香剤の使用はNG。食事の直後は車酔いしやすくなると言われているので、乗車する1~2時間前に犬の食事を済ませ、軽いお散歩に出し、排泄させてから乗車させるのが基本となる。車内の換気も忘れずに。

愛犬の乗車場所は、エアコンの風が届き、視界が良く、前席の飼い主とアイコンタクトしやすい後席が特等席だ。さらに乗車場所に自身のニオイが染みついたペット用シートマットを敷いてあげたり、お気に入りのベッドを設置してあげると安心してドライブを楽しむことができる。安心=ストレス低減ということだ。

わが家が長年重宝しているのは、ホンダ純正アクセサリー「Honda Dogシリーズ」の後席用「ペットシートサークル」。前後席ヘッドレストにロープでしっかりと固定でき、左右に通気性にも優れたメッシュ窓があるのがポイント。現在はこれにジャックラッセルの愛犬ララ自身のニオイがついたマットレスを敷いている。現在はホンダ車に乗っているわけではないのだが、ホンダ車以外の車種にも対応してくれるのだ。先代愛犬のラブラドールレトリバーのマリアは後席にハンモック状に設置する「ペットシートマット」を愛用していた。ララと2頭でもゆったり快適に過ごせたようだ。

また、愛犬に優しいドライブプランニングも重要だ。2時間に1回は高速道路のSA/PAの緑地やドッグランなどに立ち寄り新鮮な空気を吸わせ、リフレッシュさせてあげたい。エアコンの効いた車内は乾燥しがちなので、水分補給も忘れずに。ペット用水筒や、車内に置いても水がこぼれない水飲み皿を用意するといい。

犬にとって快適な室温は22度

車内の暑さも愛犬の体調を崩す原因になる。愛犬をクルマに乗せる前にあらかじめすべての窓を開け、車内の空気を入れ替えるとともに、暑い時期であればエアコンを作動させ、車内を涼しくした状態で乗せるようにしたい。

暑さ対策としては、愛犬を後席に乗せる前提では、スーパーハイト系軽自動車やボックス型ミニバンなどに装備されるサイドウインドウのロール式サンシェードで日差しを和らげる方法がある。

ロール式サンシェード非装着車は駐車時専用になってしまうが、筆者も使っているセイワのフロントウインドウ用の「ワンタッチサンシェード」とともに、「楽らくマグネットカーテン Radi-Cool」をマグネットで窓枠に貼り付けて使うといい。このサンシェードは一般的なサンシェードより駐車中の車室内温度を10度以上下げる効果があるというから、愛犬のストレス低減、命にかかわる熱中症予防にも効果があると思われる。また、このマグネットカーテンは視界を完全に遮ってしまうので走行中は使用できない。

走行中の後席の遮光、暑さ、熱さ、紫外線対策としておすすめめしたいのは、セイワの「楽らくマグネットハイブリッドカーテン」。カーテン前部約70%部分がプライバシーを守りつつ安全視界を妨げないメッシュ生地で、後部約30%の後席の乗員の頭部、顔の横にあたる部分が遮光生地になっている。

なお、犬の快適温度は22度とされているが、さすがにエアコンの温度設定を22度にしてしまうと、前席の寒がりの乗員はたまらない。そこで威力を発揮してくれるのが、3ゾーンタイプのフルオートエアコン装着車だ。前席と後席のエアコン吹き出し口からの温度設定をそれぞれ独自にできるため、後席だけより涼しくしてあげることが可能になるというわけだ。

車酔いが収まらないようであれば病院へ

そのほか、飼い主にできる愛犬の車酔い対策としては、獣医さんに処方してもらった犬用の車酔い止め薬を飲ませる手もある。最後に、人、犬の車酔い対策の基本中の基本ともなる運転の仕方について。これは想像がつくように、加速、減速、ステアリング操作、カーブの走行ともに、ステアリング、ペダル操作をできるだけ穏やかに、スムーズにして運転すること。

クルマに走行性能が穏やかになるエコモードが付いていれば、エコモードで走ると、より愛犬に優しいドライブが可能になる。高速走行でACCが付いていれば、ACC任せの走行をすることで下手にドライバーがペダル操作するよりもスムーズで愛犬に優しい走行が可能になることも覚えておきたい。

ただ、多くの保護犬を一時預った経験からすれば、どう工夫しても車酔いする犬は重篤な病に侵されている可能性も否定できない。かつて羽田空港で引き取った保護犬のゴールデンレトリーバーは羽田から高速道路を使い、自宅までの約30分の移動でも嘔吐が止まらなかった。翌朝、動物病院に検診に出掛けた際も車内で嘔吐。診察を受けると、ステージ4の癌に侵されていたことが判明したのである。万全の対策を施しても愛犬の車酔いが収まらないようであれば、一度、動物病院で診断してもらったほうがよいかも知れない。

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